Utakata
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月夜ぼたん
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ただ歌を詠むことが好きなおばあちゃんです。よろしくお願いします。
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涸沢の雪に二つの命消ゆ アルピニストの仲間の慟哭
3
対向車一台もないこの街に はためいている宅急便の猫
6
うつうつと薄い眠りと夢のあり 布団の迷路午前四時頃
7
亡くなった方安らかに 生けるもの健やかにあれ今日も一日
7
悲しみに慣れることだけ覚えれば 生きては行けるもうすぐ春だし
4
土筆はね小さき音をさせながら 土出るらしい 春なの?ねって
8
こんなにもわれを夢中にさせたるは 柑橘類なり「はるか」といふ名の
4
本日のお昼は外でランチゆえ「朝は抜くわ」と母九十五
15
幼子の髪結い止める朝なれば もうすぐ五歳の匂いの毛先
6
毎朝の我が家のルーティン血圧を はかる機械の規則正しさ
3
新聞の死亡の欄に友の名の あぁほんとうに死んでしまった
4
我が家ではストーブ様と言っている 停電以来その座に鎮座
5
バイオリン車の中のBGM 奏でる人はきっと美人だ
1
朝ドラの萬福ラーメン食べたくて チキンラーメン夜中に食べる
8
スタバではどの店よりも友達や自分との距離近くなりたり
5
実母とは距離を置きたい友なのに スーパーで探す
実母
(
はは
)
の好物
7
親友の娘の結婚 父亡きは バージンロード母と歩くと
6
終わり行くバレンタインデー渡せずに 鞄の中に溶けかけたチョコ
5
まだ眠い幼子の目のゆっくりと 開閉したり睫毛も共に
7
一月
(
ひとつき
)
を経てなお一階つぶれたる 家々のあり春風さがす
6
友の友の悲しみまでも背負う朝 涸沢岳の遭難と聞き
3
あの人のさくら貝のよな爪なれば 触ればこぼるる桜の花びら
8
病院の待合並ぶ車椅子 影も並んで呼ばれるを待つ
8
自由とは許されること許すこと 清流に
魚
(
うお
)
跳ね上がること
6
百六の歳を越えたり伯母の声 細く小さくされど確かに
9
伯母の爪百年の余も使いたり 分厚くなりて我には切れず
6
母の解くパズルに付き合いそのうちに 自分の物になるスケルトンかな
3
蜜柑さん秘密にしている白いスジ 皮で隠すは正義の血筋
5
今じゃない?ちょうどいい頃見計らい ホットケーキは狐の耳色
5
雪解ける音の静かにしておりぬ 春近い日の午後進むなり
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