Utakata
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月夜ぼたん
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ただ歌を詠むことが好きなおばあちゃんです。よろしくお願いします。
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終わり行くバレンタインデー渡せずに 鞄の中に溶けかけたチョコ
5
まだ眠い幼子の目のゆっくりと 開閉したり睫毛も共に
7
一月
(
ひとつき
)
を経てなお一階つぶれたる 家々のあり春風さがす
6
友の友の悲しみまでも背負う朝 涸沢岳の遭難と聞き
3
あの人のさくら貝のよな爪なれば 触ればこぼるる桜の花びら
8
病院の待合並ぶ車椅子 影も並んで呼ばれるを待つ
8
自由とは許されること許すこと 清流に
魚
(
うお
)
跳ね上がること
6
百六の歳を越えたり伯母の声 細く小さくされど確かに
9
伯母の爪百年の余も使いたり 分厚くなりて我には切れず
6
母の解くパズルに付き合いそのうちに 自分の物になるスケルトンかな
3
蜜柑さん秘密にしている白いスジ 皮で隠すは正義の血筋
5
今じゃない?ちょうどいい頃見計らい ホットケーキは狐の耳色
5
雪解ける音の静かにしておりぬ 春近い日の午後進むなり
10
金運のご利益ありと言うけれど お守り高くて買えそうもない
7
春らしい日差しよ能登へ少しでも 多く集まれ祈りと共に
6
水色の水玉模様の傘さして 雨を味方に歩くあの子は
4
優しさは甘さに似てて心地よく 過ぎてしまえば体に悪し
8
遠足のシニア三人 蕎麦ランチ 蕎麦湯の丸い温かさあり
6
もう出たかいつもあの辺福寿草 小さい黄色の春の原点
9
焼き肉の店の行列途切れ無く いい仕事したグルメ番組
4
スーパーで春めいたもの探したり 宛名の人は入院中の
6
アフリカの植物たちの営みの 規則正しさ伝える番組
5
もれてます携帯の声丸聞こえ 全てのもれは自由区造る
5
ご飯茶碗手渡し触れた指先の 冷たさに知る母の余命
6
呉服屋が四軒スーパーなしの町 住もうとしている猫と私と
9
公平に一本ずつに雪置いて 冬終わらぬと主張する山
5
一日のほとんど過ごす脳トレで 九十五歳の筆箱の厚み
10
体操の首回しして音のする レントゲンの目で我を見透かす
2
抱き締めて話すことなき思い出を 広げてみたい深夜二時頃
11
誘われて行くコンサート チャリティーの 少し地味目の爪の色にす
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