月夜ぼたん
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ただ歌を詠むことが好きなおばあちゃんです。よろしくお願いします。

初めての一人で乗れた自転車に 揺れるピンクの小花の模様
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補助輪を外して少女 風になり 小さき自転車どこまでも行く
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おっちゃんの遺影の笑顔動かずも 読経の声の遠くに流る
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裏庭に石楠花植えた人の逝く 今年は蕾も一つか二つ
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小さきもはっきり色持つ野の花に 甘えたくなる春の終わりに
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まじないをかけるしかないメンタルの 行き場失いさ迷う夜は
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新緑に奪われし目に異物とし 飛び込んでくる吾の右手
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飛び乗った電車に連れられ降りた駅 知らない街のパンは美味しい
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痛いのは包丁の傷ではなくて 心の奥の冷えた寂しさ
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微笑みに微笑み返す朝が来て 家族四人の今日が始まる
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花びらを敷き詰めた道進み行く 春の終わりの香の少し寂し
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小さき手小さきぬくもり携えて 新入生は校門くぐる
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散歩して見つけた小道の金柑は 風と一緒に鈴の音させ
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眠れない夜の向こうに銀河あり 静かに歩こう銀の欠片を
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悲しさは深海の蒼 幸せは大空の青 迷い無き青
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失敗の小さなトゲが抜けなくて 痛みの取れない私を愛す
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そう言えば薄ら明るいこんな日に 初めてもらったラブレターかな
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起きずともよい朝が来て朝食の メニュー浮かべつ眠りの海へ
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お揃いのピンクコーデの孫と吾の 髪を揺らした桜の風よ
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桜といふ言語たどりし千年を 軽く越えつつまつげは動く
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花飾ろ 窓辺は世界の入り口で 私がいつも佇む場所で
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デコポンの生のジュースを飲んだ日は 黄色の花を見に行く電車で
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カーテンの隙間の光に香りたつ 春という日を今日も楽しむ
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今日からは一年生の水色のランドセルには不安は入れぬ
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五千円スイカにチャージできました 自由の羽根でどこでも飛べる
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慰めも涙もないし元気だし ただ歌を詠む私がいない
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空の先見渡せる程青が澄み 心洗えた明日から4月
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ヘリが飛び鳥も飛んでた新宿の 高速バスの降車場所には
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寂しさのざわざわ立ちて来る夜に 梅酒をあおる熱湯割りの
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五月には木々の芽吹きの中にいて 川に素足を洗ってみたし
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