Utakata
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月夜ぼたん
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ただ歌を詠むことが好きなおばあちゃんです。よろしくお願いします。
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どうしたら良いか知りつつ訊いている「それでいいよ」が聞きたいだけで
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後輩の悩みは尽きず次々と 伝わってくる心の涙
5
軟骨の減りし膝には痛みあり 柚子湯の柚子で優しく触る
5
節分の鬼も辛かろ痛かろう 泣いて我が身を悔やむのか
2
朝食のサヤエンドウは炒めてね 春の緑はトマトの横に
7
車降るその瞬間に広がった 我受け止めた満天の星
3
今日の予定思いながらのうとうとの 半分寝てる朝の愛しさ
4
海の波絶え間なく鳴り被災地に 人を眠らす子守唄として
4
十人を越える人ありこの宴会 組織であった三十年前
3
耳鳴りの止まることなし右耳の 嫌わず共に生きることにす
10
朝食の焼きそばパンを二口で 食べて夫は農夫になりぬ
8
真夜中のLINEに友の既読あり 同じ暗闇生きていること
10
顔認証マイナカードの無機質な 声に同意し未来の人に
5
「どうですか」待合室に医師の声
昨日
(
さくじつ
)
入れた義歯を案じて
4
二月来て散歩の楽しみ探し物 ふきのとうの芽 幸せ色の
9
日常の返り来るとき待つ日々よ 春は近づく能登の海にも
6
訪問の看護師としてひたむきに 勤めあぐ死の二ヶ月前まで
6
冬枯れの空澄んだ日に逝きし母四十四歳 四人子残し
9
眠れないおはよう言わず食卓で 母が食事を完食する朝
8
戦地でも被災地にでもありなんと 涙の跡の見つかる寝顔
5
レッスンで「頑張りすぎない」言われたり 練習でなく弾き方につき
5
七十の手習いピアノ先生の 手は少し腫れ主婦の面影
7
脳トレに勤しむ母の検診で 誉められているその受け答え
7
食洗の音だけがする台所 昨日の鍋の残りも黙る
7
鳥の来てついばむ餌の散らばりて セキレイ動く庭の片隅
5
お料理は出汁で決まると知りながら 昆布も鰹も使わぬ料理
4
春近し春は香りからやって来て ちょっと隠れて私を見てる
6
老眼鏡見えない世界があることを 教えてくれた二つのレンズ
4
生協のチョコの注文五人分 高級チョコは一つだけです
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母作る松前漬けの人参の赤さに寄り添う烏賊の細切り
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