恵雪
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ほぼほぼ日記。
ぼちぼち、ゆるゆる。

つま見送おくり ひとり日中ひなかの発声は よいしょこらしょの掛け声ばかり
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初めての次男夫婦の帰省をば真新まさらのタオル洗い干し待つ
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大根を煮込みつ本の整理する静かな幸せ 雨予報の午後
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生協のカタログ写真鵜呑みして 届いたローストビーフの小ささよ
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吹雪く度 気鬱となりし母をもう案ずる事の無い冬となり
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フリースとダウンコートを準備して つまを宜しくと零下のあした
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道路脇 柵に誰かの落とし物 小さな帽子 山茶花と待つ
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冬将軍 寒風引き連れ到着し ようやく師走の気が引き締まる
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一週間 怒涛乗り越え とりあえず今夜はビールだ 掃除は明日から
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十数年馴染みの可愛い患者おばあさん 老いゆく様を見るは寂しき
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何しても上手くいかない一日を長男からのLINEが良い日に変える
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雨と晴れ 交互の空と秋の気温 いろいろ戸惑う午後の出勤
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朝イチの健診帰りの買い物は空腹耐えてメモ忠実に
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軽トラに積まれしクリスマス飾り 何処へ運ぶや爺様三人
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暖かなる居間のテレビには義母はは住む街の真白き運河
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艶やかに霧雨纏う緑葉は冬らしからぬ潤いに満つ
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幾つもの予定の波に溺れそう 目の前一つやっつけ息継ぎ
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片付けを頑張るつまの薬指 無くして久しい指輪が戻り
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少しずつ老いの寄りたる指先はハム開けるにも四苦八苦して
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暖かな師走に戸惑うかのように小さな雪虫ゆるゆると飛ぶ
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病から生還したつまとの会話 互いに「ありがとう」が増えて
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通院の車窓に広がる飛火野とびひのの朝陽まばゆく 鹿 影絵のごと
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向かい風強きに迷う友の背を押して励ます電話の向こう
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ラスボスの物置部屋に着手して 片付け半分 腰がイタタタ
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お日様の偉大さじんわり感じ居り 時雨の去りし小春日和に
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寝る前に読み聞かせした絵本たち 開けば息子らの温さがかえ
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検診後 安堵と不安入り混じる節目の我が身に寒々と雨
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断捨離は「まだ使える」が口癖の夫居ぬ間に情け容赦無く
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青すぎる空に飛行機ゆっくりと真一文字に彗星のごと
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残ってた秋への未練断ち切って冬物満たす師走の箪笥
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