恵雪
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ほぼほぼ日記。
ぼちぼち、ゆるゆる。

月命日 今際いまわきわまなこ想う 何言おうとしたの? 夢で教えて
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万葉集 栞のページに 遠距離の我が身重ねし相聞歌有り
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たまにはと学生時代の文庫本 開けてびっくり 字ぃ小っちゃ!
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もやが去りても残るほの白さ 屋根屋根の霜に薄日の差せる
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孫可愛い されど我がが一番と 母の言葉を朝ドラに聞く
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柔軟剤 別の香りに変えてみる 小さなトキメキ 本日は晴れ
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東雲しののめにひそり輝く細い月 明け空の青に儚く溶けゆく
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時間かけ問診票もんしん書いた新患に小声で告げる 耳鼻科はお隣
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降り続く氷雨に沈む住宅街 信号だけがいろを放てり
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冷蔵庫開けて脳みそフル回転 献立決めはパズルの如し
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夢の中 違和感も無く当たり前のように母はそこにおわ
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洗剤を詰め替え ぱふっとシャボン玉 家事の合間の頬を緩める
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たっぷりのお出汁で作る吸い物と細巻き食みて我が家の節分
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豆まきは気持ちを込めて このところ夫に不調の数々あれば
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昔ながらの金物おたま先が取れ三十余年の付き合い惜しむ
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時折の晴れ間に明るむ冬枯れの遊歩道ほどうに すくと水仙気高く
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音も無くただ真っ直ぐに雪りる濃紺の夜空が好きだった
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幼き日二月が春などおかしいと雪に埋もれし道北の町で
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氷上の熱き戦いカーリング見入ってしまって動けぬ休日
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可愛らし手帳と共に「父さんに」コーヒー同封 嬉しい気遣い
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約束の手帳が届き「遅くなってごめん」に吹き出す 明日から二月
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帰宅して忘れぬうちに復習す 学生時分の私に見せたい
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新しき学び得るのは嬉しいこと たとえ仕事の一つとしても
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朝焼けも月も美し夜明け時 心に納め今日を始める
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伊予柑を食み乗り越えし悪阻つわりの日々 遠く懐かし甘酸い思い出
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ひとしきり話した後に吾の声が母と同じと妹ぽつり
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西からの陽光受けつ降る雨の粒ひとつずつ輝き持てる
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ピュンピュンと音がしそうな勢いで芽吹く若葉を子の如く
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山焼きの炎遠くに眺めつつ穏やかな春の訪れ願う
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急ぎ足に驚く雀飛び立つを優しく隠す山茶花の垣
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