恵雪
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ほぼほぼ日記。
ぼちぼち、ゆるゆる。

雲覆い星無き夜空するごと 航空灯の赤いまたた
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懐かしい『LovingYou』がふと浮かぶ 鳥のさえずり散りばめられた /ミニー・リパートン
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鳥の声 どれが誰かはわからねど 楽しげなるや昼下がりの合唱うた
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らしくない乾いた風に姫女苑ヒメジョオン軽やか揺れて水無月四日目
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結婚記念日きねんびを忘れた夫を「ま、いっか」と許せるくらいは大人になった /三十四回目
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キズ物の梅をお安い酢に漬けて 夏本番には絶品梅酢
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青梅を洗って拭いて 手のひらに収まる丸さに思わず ふふっ と
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短歌うたのみで繋がる温かな世界で別れを惜しみ出会いに感謝し
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疎開せし お子へのふみは母御の愛溢るる文字で綴られて居り /原爆資料館
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おとなひしドーム薄暮はくぼに影となり 人類ひとはなぜ学ばぬのかと問ふ /ヒロシマ
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仕事終えその足で向かう電車旅 駅改札は非日常への扉
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もう少し頑張ってね の気持ち込め古洗濯機の水垢落とし
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虹色の大きかさ差す太陽の光柔らに街降り注ぐ
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ひたすらに雨音の沁む白い窓 拙いピアノで淡く彩る
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雨籠り ゆると流れる独り時間 心休める日もあっていい
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れて薄陽差す道 日傘かさの上 注ぐ銀杏いちょう葉音はおと優しく
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推しジュビロ勝って沸く家族LINE 息子たち元気そうだと安否確認
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梅雨前にやる事いくつか書き出して 晴れに背中を押される休日
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その木陰 集う子供ら大らかに見守るけやき 今も昔も
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昼食を果物だけで済ます吾を叱る友の気持ちや嬉し
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公園の草刈りし人の優しさよ 芝生に残るケイトウ一輪
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疲れた身を夜風に委ね帰ろうか 薄紅うすべに霞む月をお供に
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午後診に緊急出動 あゝ夫よ許せ今夜はレトルトカレー
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部屋中に皐月の風を巡らせて残りわずかな初夏はつなつ惜しむ /沖縄梅雨入り
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地方局 息子と同じ名の若いアナ ひそかに推してる母親目線で
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仕事中 張り詰めた気がふと和む 窓よりりくる鶯の美声こえ
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透けるよな水色染まり慎ましく梅雨を待ち居る額紫陽花がくあじさいかな
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残り物ちまちま並べ独り飯 楽ちんだけどちょっぴり寂しい
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朱に染まる空にたなびく紫の雲は儚くに飲まれゆく
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夕暮れを見送おくけやきふところで 月さやけしと磯鵯ひよどりの鳴く
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