Utakata
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可惜夜
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あたら‐よ【可=惜夜】
明けてしまうのが惜しい夜。
noteはこちら→
https://note.com/ukmako
作った順番通りに短歌を投稿しているので、季節感のないものが散見されると思います。
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諸行無常鼓膜を震わす女史の
聲
(
こえ
)
まいどありと伝えるかわいさ
4
朝起きると昨日の自分が消えたみたい今日の自分が一番若い
2
小さな手ドアに置いて瞼閉じドアの振動感じる
幼子
(
おさなご
)
5
車両の中きょうだいみんな釘付けに敷かれたレールの先を見つめる
3
子を見つめ母の眼差し美しく優しく光る瞳のかがやき
5
運転士指差し確認怠らずいろんな機械を見つめて走る
6
レールの上静かに見つめる子どもたち先頭車両の雰囲気が好きだ
9
足早に風に吹かれて飛ばすのは先頭車両か駆け落ち者か
2
初めての先頭車両線路見て日本はどこまで繋がってるのか
5
ドア閉めていいよと見合わせ駅員が手をぐるぐると回して合図す
7
君といつか初めて行った三ノ宮私の知らない世界が広がる
6
新快速びゅんびゅん飛ばす先頭車初めて乗ったひとり旅にて
3
あたたかくいい匂いのするかつおだし温度じゃなくて心が
温
(
ぬく
)
い
7
艶やかな光を放つ
真鍮
(
しんちゅう
)
の
縁
(
ふち
)
を見つめる滑らかな色
5
真鍮
(
しんちゅう
)
のドリッパーから抽出すかつおだし香る鴨ひつまぶし
3
キッスの色何色だろうと考える答えはそうよ無彩色なの
3
大好きなデュエット曲を歌いつつニコニコと目を合わせる君たち
2
あの時のタバコ咥える祖父の顔写真に残らず記憶に留める
8
焼酎をアクエリで割る祖父の顔今はなき顔ふりかえってみる
3
月桂冠最も名誉のあるしるしそれをお酒にオンザロックで
4
五条から烏丸線に乗り込んで地下鉄から見る烏丸御池
2
いつの日かジオラマ作ってみたいなと君と見つけた「島式ホーム」
1
横顔の切り揃えられたもみあげを優しく撫でる今日は雨の日
5
これ買って買いませんよと言うけれどそれでもねだる君をなだめる
3
たばこ屋にタバコ自販機その横にカウンターのおばちゃん微笑む
4
あの大きい寺町京極提灯がゆく人照らす通りの静けさ
2
真昼ほど月が綺麗なときはないと涙色に滲む月影
8
地下だから隣にいるのに届かない届かないのはラインか心か
4
この歌のネタになりそうふわふわと浮かんでは消え浮かんでは消え
4
よりもっと見ておけばよかったと思うほど表情が変わる君は素敵
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