赤珠
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在りし日の 母猫の遺影 骨壺に 添えて涙す 晦日の夜
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おやつ時 ちゅーるあげてる 三にゃんに 壺のママにも 供えて然り 
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母猫は 壺に入りて 家帰り むせびて言うは 好きに遊べと
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母猫の お骨を安置 するべくと ケージを洗う 真冬の夜に
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止まらざる 母猫眠り 溢る涙 ルームメイトの 在りし想いて
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箱の中 眠る母猫 顔見れば 我が家来たりし 頃の顔になり
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歳末に 母猫ついに 眠り往く 我は願いたる 幸せな生かと
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年の瀬に 寝坊かました 今日の朝 疲れの極み 感じながらも
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有馬記念グランプリ 連対するは 最強の 同期二頭と 気付くゴール後
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聖夜明け 歳末となる 今週は 年始の備え ただ始めんや
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やつれ果て 六連勤の 日々明けて せめて安らぐ 降誕前日クリスマスイブ
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聖餐に 預かる自分 招かれて 降誕前日クリスマスイブ 心休まる
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寝違いが 中々治らぬ 師走中 痛み増したる 寒き一日
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鶏ケーキ 商店街に 立ち並ぶ 二十三日イブイブ日暮れ 聖夜に備えて
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幼き日 雑誌にて見たり 若き寺尾 真冬の訃報 往時を思う
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もみ上げが 白く変わりし 我が身かな 無理利かざると 悟る初冬に
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クリスマス パーティする者 所詮似非 するなら燭火 捧げ行くべし
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寒風も 消防士たち 鍛錬す 威勢聞こゆる 署の中庭か
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目の前で 電車の異音 立往生 北風刺して 急ぎ駅出る
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愚か者 今も昔も 変わらずや 開戦日見る 国会中継
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クリスマス ツリーの上に 飾る星 ベツレヘムなる 名前初に知る
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何ゆえに 同級生も 会えざるに えにし切れしを 悟るる初冬
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二十年 渋谷で遊び 時は過ぎ 街は変わりし 淋しきの冬
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買い忘れ 慌てて店に 買いに行き 早い日没 師走の下で
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六点の 勲章下げて 繁殖に ダービー取れずは 惜しまれたるや
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師の走り 其に相応しき 大寒波 酷暑の日々が もはや遠き日
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悪評を 受けて書かれる 我が母校 溜飲嘆きが 相交じる冬
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珍しく 山手線が 事故遅れ 寒風の下 迂回する朝
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店閉じた ラーメン店の 後継ぎで 食す嬉しき 巣鴨の処寒
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仕出し屋の 秋の味覚に 舌鼓み 陸の孤島で 楽しみを得ん
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