赤珠
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投稿数
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駅中で けん玉売りし 特売会 我が小童の 頃思う秋分
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かの暑さ 秋分迎えて 払いたる されど来るは 冬の予感か
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珍しき 長月半ば 祭礼と 神輿担ぎを 大塚で見ん
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また一人 死絵しにえ描かれし 猿翁よ 心残るる 最中さなか旅立ち
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いと強し 優勝決めた タイガース 残暑の西に 歓びもたらす
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我見てた 宇宙海賊スペースコブラ 初アニメ 義手銃サイコガンついに 宇宙そらの果て往く
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祖母が聴き 母が今聴く 深夜便 晩夏の夜中 軽妙に語る
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水遊び 今年も終り 水抜けて されど続きし この酷暑かな
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四時間の 醜態晒す J事務所 もはや見切りと 秋風が立つ 
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雨が降る 九月四日に 長く降る ついに来たるか 憂いの秋雨
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夏晦日 その夜に上がる 朧満月ブルームーン 照りて残暑の 収まりを願う
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金なくて 行けぬ従兄の 住む街に されど台風 行けずは幸いか
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残暑なる 二十一日 品川で 制服女子 見て始業知る
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盛盆に 吹き荒れたりし 台風で もはや変えるか 七月盆に 
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山の日も お盆もみな 出かけ行く 余計なものは 大台風か
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引きこもり 無理もないかな この酷暑 されど買い物 行かねばならぬ
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夏祭り 太鼓響きし 車道くるまみち 引き連れていく 山車と子供よ
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四年ぶり 盆踊りが 行われ 浴衣姿も 久々に見ん
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梅雨明けが 言われぬ今も 酷暑なり いったいこの国 何が起きんや
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藪蚊舞う 何ゆえ我は 刺されたり 体質ならば いと恨めし
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ついに来る 中野名物サンプラザ 閉まる日が 試写会ライブ 思い出は多し
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晴れ渡る 七月七日 七夕は 毎年いつも 雨だったのに
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沢瀉を 追い詰めたるは 女性誌ぞ 我は許さぬ 下賤の記者を
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夏盛り 半袖の肌 刺青あり 見たら大概 異国の方なり
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梅雨に往く フォークの神様 杉下翁 大いなる神は 御許に召すか
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広島に 梅雨降らざる 涙雨 精密機械 今世マウンドを去り
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百万を 欲しいと思う この今は 円ではなくて ドルを求む
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梅雨空に 役目を終えし 給水塔 足場組まれて 取り壊し待つ
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白猫を 初めて抱いた 初夏の日に 身体の重さ 予想より上
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さあ雨よ 激しく降れと 叫ぶ夜 我が痛みあり 未だ拭えじ
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