赤珠
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唐茄子が 灯籠となる ハロウィンか ケルトの晦日 未だ馴染めぬ
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秋の盾 去年末脚 そして今日 見届けたるは 超絶的記録レコードタイム
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晩秋に 犬塚翁ワンさん天に 旅立ちて クレージーキャッツ 伝説となり
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級友の 使いし駅で 降りたりし 彼の面影 秋に偲びて
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上がり馬 押し切り進め 菊制す 三強なるか 三歳牡馬は
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空見上げ 彼方またたく 天狼星シリウスに 詩人は着いたか 群青の夜に
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昴詠み 三都いざなう 曲ととも 旅の詩人チンペイいずこ 秋に旅往く
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秋華賞 王道の走り 見せつけし 三冠牝馬 ただ感服す
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車窓より 富士が見えるる 秋半ば 気配はもはや 冬の訪れか
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深夜二時 オリオン見たり 南東に 十月半ば 冬はすぐ来る
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自販機の ホット切り替え 目の当たり 秋の短さ 嫌でも感ず
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家の猫 秋の寒さで 身を丸め 布団敷く我に 寝かせとせがむ
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寒いのか 十八度でも 冷えた外 酷暑慣れると 秋でも寒し
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黒喪服 今日はよく見る あちこちで 季節の変わりは 身罷り多し
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馴染み店 建て替えのため 取り壊し 我が故郷街ふるさとは 淋しき秋よ
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歯医者行き 磨き残しで 大目玉 来月来いと 凹む秋の日
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神無月 迎えてもなお 残暑あり 地球沸騰 現状を知る
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渋谷駅 乗り換え難し 昔より 東横線と 埼京線とが
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仲秋の 満月天に 浮かびたる されど月暈げつうん 秋雨しゅううの予感
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駅中で けん玉売りし 特売会 我が小童の 頃思う秋分
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かの暑さ 秋分迎えて 払いたる されど来るは 冬の予感か
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珍しき 長月半ば 祭礼と 神輿担ぎを 大塚で見ん
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また一人 死絵しにえ描かれし 猿翁よ 心残るる 最中さなか旅立ち
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いと強し 優勝決めた タイガース 残暑の西に 歓びもたらす
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我見てた 宇宙海賊スペースコブラ 初アニメ 義手銃サイコガンついに 宇宙そらの果て往く
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祖母が聴き 母が今聴く 深夜便 晩夏の夜中 軽妙に語る
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水遊び 今年も終り 水抜けて されど続きし この酷暑かな
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四時間の 醜態晒す J事務所 もはや見切りと 秋風が立つ 
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雨が降る 九月四日に 長く降る ついに来たるか 憂いの秋雨
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夏晦日 その夜に上がる 朧満月ブルームーン 照りて残暑の 収まりを願う
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