Utakata
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ミツバチ便り
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見上げたら今の私と同じ色裏切られること空もあるのね
12
木も街も油断している窓の雨青葉の向こうに初夏の鉄塔
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ラムネよりあの日の泡が溢れだす目にも指にも甘い想い出
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告白をすると私は卑怯者白い百合って鉄砲みたい
4
古い地図捨てて真白な草原へ怪我をするのはのぞむところと
11
探しても本当の私なんてない ようやくわかる人生半周
9
キッチンに「昨日ごめん」の置き手紙 もっと綺麗な字で書け息子
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YouTube止まり画面の暗さにて銀歯光らすわれの顔あり
5
想い出は数に限りがありまして忘れていくね ごめん母さん
6
熊よけの電気が走るフェンス超えしなやかに巻く黄緑の蔦
5
前髪を1ミリ直す我が息子後頭部の毛寝癖のまんま
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階段と風呂場と居間に手すり付けほっとしたのは父よりわたし
8
持つ物が増えるスマホと老眼鏡夫の薬と拗ねた子の肩
11
良き主婦を演じた今日の一日を両手を伸ばし明日に備える
6
もう少しもう少しだと筆は言うリモート前のリップラインは
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クロゼット隅に刀が眠りおり「とお」と振ったら散れる折り紙
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雪の朝友が逝き葬儀は無しと 心で通夜すコロナ恨みつ
5
大きくて温かだった父の背は愛と哀とを教えてくれる
7
雪、雪、も傘などささぬ彼の地では 半袖まぶしカーリング女子
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姑を「いい義母
(
はは
)
なのよ」というたびに私の寿命一年のびろ
12
切りすぎた前髪つまみ気にしないふりができるわ母親だもの
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マフラーに六花が咲いて息で溶け昼の白月おとなしく消ゆ
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茶だんすの奥に未封の赤ワイン今夜飲もうか一人飲もうか
8
真っ白な雪のかたちの帽子あり朝焼けが降るなだらかな丘
5
テレビつけカボチャの種を煎っている冬の時間は夏より長い
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目標は自分の機嫌をとれること手話であらわす「雪」を眺めつ
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わはははと漫画のように笑ってる座椅子の義父の在りし日想う
9
息をして
一万八千
日生きた誰にも言わぬ寂しさにいる
12
占いで伸るか反るかを語ってもあの過ちは言わず当たらず
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スティックになったシュガーの記憶にはまだあるかしら「てん菜だった」と
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