ミツバチ便り
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美しいことしか言わぬこの舌は2ミリ程度の厚みしかなく
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昔から魅力は感じていないのに不思議さだけで好きだマンボウ
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春祭り黄砂のすきま漂って空つき刺さる赤いふうせん
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人型の介助ロボットあぁいつか。地球の上にいること忘れ
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美しい鎖骨を持った後輩が二重手術をしたこと明かす
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ソリティアを楽しんでいた先輩が上司に見つかりマスク下で笑
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子を誘い飛びついてぶら下がる子が「行かない」遠い汽笛が聴こゆ
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シャリッと鳴る苺大福噛み締めて驚くほどの空の高さよ
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媚びているつもりはないと言い聞かす。鏡の私チークが濃いめ
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山からの雪解け水がせせらぎを響かせ春のうごき知らせる
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仏間入る父の足取りおぼつかず写真の母は父に微笑む
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君が手でわたしの頬を挟むから日曜朝のミルクの香り
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触れようか迷いけっきょく見てるだけ撫でてみたいわ、あのふきのとう
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恋のうた聴き終え耳も華やかで一人一人の開花予想日
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登る陽に照らされ解凍されてゆく油画のよう海のこの街
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わたくしの中に居座る東電のOL魂今はいづこへ
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「スミソニアン博物館に来ています」絵はがき届きコロナ禍終了
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正月が来たと思えば春となり今は果物なにを食べたら
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寄せ合ってなにかを聴いてるカップルの後ろに流れる春を聴いてる
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自己破産した友からの小包み来、銀色夏生と「ありがとう」のメモ
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すりりんご。体温計と冷えピタと幼き息子の甘い記憶と
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嗚呼いやなおばさんいるわ。あら待って、鏡に映ったあれはまさかの
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愛される小猫小鳥のいたずらと同様わたしの小罪を赦せ
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白い部屋でクスリに浸かり眠ってる友に会うためご飯をたべる
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あれこれと想い出残し逝った母おもかげ尻尾掴んで頬ずる
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良い妻や良い母と言われるために我慢どれほど散る酸性雨
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ナナカマドその向こうには大雪山一人に一つふるさとの色
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頭痛してまぶたを閉じて脳をみるたまらなきことお掃除したき
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コトリ鳴る鎮座まします仏壇の母のお骨は押し合いへし合い
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冬の夜にテレビ映るは鼻高き敗者評する勝者然のみ
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