ミツバチ便り    フォロー 25 フォロワー 25 投稿数 119

透明が弾けるように笑いあう子らの制服若草の香 

折り畳み持たぬ我が子を気に留めてそわそわとする曇天の夕 

ママ友ら吐き出す自尊感情のグループライン退室す春 

古ぼけたアンパンマンのかばん見て若き私が私に微笑む 

卯の月やふあんふあんと風が撫で出逢いは不安不安で苦手 

山の尾根近くに見えて明瞭に今日から春と心に決める 

好きなとこ百個言ってくゲームして四つ目あたりで口籠もる子よ 

夕焼けを抱きしめました手を広げ駆け寄ってくる子の背中ごと 

萌ゆる朝窓辺見ながら春を着る薄手エプロン鍋が鳴ってる 

ドア開けて恥ずかしそうに笑いつつ「髪切ってきた」の君が愛しい 

木の匙は唇嬉しとろけてるヴァニラ冷ややかおつかれ わたし 

母親の無償の愛を御所望で 母も人だとお忘れですか 

息白く空に舞う雪ひらひらとわたしの肩にそっと降りたつ 

大いなる罪悪感を飲み込んで冷凍グラタン手作りと出す 

亡き母のバッグ開けると押し花の栞に青で「ありがとうね」と 

芳醇な香りがあったコルクからあの日のことは想い出と聴く 

物置の隅にぞうさんじょうろあり 幼き息子に抱きしめられる 

IHアイエイチふむ なるほどね 主婦はみな愛と叡智で家族支えて 

近いうち君に粗末に捨てられよう 望むところと虚勢を張って 

祖母が住むホームの天窓見上げたら そうねこんなに冬だったのね 

音楽の教師になれず今はただ焼くか茹でるか卵見つめる 

あなたの字 弘法大師譲りかも誰も読めない母しか読めない 

揺らぎ舞う羽根は命か月の子か産まれ落つ蝶 積もれば雪か 

熱を出しこの子が家にいる今日は我が家が知らぬ家の顔する 

出逢えた日それは記念日私より背が高くなり見上げてもまだ 

溢れ出しあなたが溺れてしまわぬよう両手を胸に母は見守る 

学校の評価を聞くと誠実で 牛肉を切るナイフなような子 

今月の家計簿つけてる最中に ふと思い出す高い小説 

十年の昔に乗った或る遊具 息子の靴はまだ小さくて