Utakata
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ミツバチ便り
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息子履くがに股ジーンズ秋日干しお洒落なんだか破けてるんだか
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ひさしぶり母さんが降りてきたような夜空の花火あたしはここよ
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秋風の鱗に頰を撫でられて確かに違う風の熱量
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ニット帽母の手作り喜ばぬ私であった後悔と逢ふ
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子は育ち求められることうしなわれ私の瞳の海路がひらく
19
今シーズン初の湯豆腐煮え立ったアブクも立って生きるはごちゃごちゃ
21
旬だから二百五十円秋刀魚焼き全て昔を懐かしむ夜
16
そのむかし家族に言えぬ悪いことしたかしないか 闇の恋しさ
17
笑い皺知れとて秋は夜が長く肥える肥えない永遠の悩みで
19
クーラーの風より外の涼しさよ人の居るとこ秋の暮れあり
20
白と青の空を残して蝶分かれ一匹は花一匹は網
17
沸点か臨界点か八月の海と運河の中間地点
14
繋がった蜻蛉運河をじわじわり海に向かうか逆流しつつ
12
笑い皺深くなるほど愛したい秋の光で鏡眺めつ
23
電車にてメイクしている少女らよ私にコツを教えてくれぬか
20
「ここを出て家に帰る」と義母は言う黙らすために「私と暮らす?」
21
生い茂るぶどう棚下首かしげ乙女ぶりたる我を恥じ入る
19
空缶のバドワイザーが二本あるおそらく昨夜の恋をしってる
20
目覚めれば老猫の寝顔どアップでこんな愛しい時をありがとう
19
雨降るとクーラー消して本を読む私の後ろで夏が熟れゆく
21
膝痛も介護も今だあるのかな何度も言うわ「またね」「おかえり」
15
紫陽花が庭から庭にはみ出して隣家寂しき廃墟となりぬ
24
滝のよう夏はもうすぐ終わり告げアスファルトに消ゆ線香花火
15
母眠る果樹園みえるあの丘へコスモス咲く頃逢いに行きたし
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「大丈夫、大丈夫」だと笑ってたあの人の目が揺れていたこと
20
苦しいを訴えることしないので平気なことに日々なっている
19
平凡な一日でした日めくりがめくられるよう散るチューリップ
14
熱されたアスファルト雨に包まれて癒えぬ痛みは愛に変われと
18
手のひらに鉛筆の芯埋まってる夫も私も昭和の生まれ
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歓びをぐるり集めて向日葵は私に夏の刹那知らせる
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