Utakata
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ミツバチ便り
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カピバラのように眠るは我が息子彼女ができるのはまだ先ね
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珈琲とわがまま通した母でした会えば言いたい「似ちゃったみたい」
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私いつになったら齢慣れるの 毎年更新される違和感
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蝦夷梅雨の季節でしょうかあの人のお名前忘れ紫陽花をみる
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パエリアは生米、貝にブロッコリー「こんな洒落てるママを愛して」
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自動ドア開かないからって両手挙げ 煙になって入ってみたく
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永遠も半分が過ぎ思ってた大人になれず。笑いじわなり
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よし、決めた。私休もう。下駄箱にトマトしまうってもう末期だわ
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「ごめんね」も「ありがとう」すら言わせずに月のうらがわ友が旅立つ
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送信を許されているあなたへの証としての「おやすみなさい」
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いつだって逢える気がして気を抜いて半分過ぎた日めくり眺む
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おかえり を言う準備なら出来ている。灯屋くんのチョコベビ万全
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美しい老いなどないと笑い合う四十年の友がいること
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窓開けて深呼吸すると出し汁と卵のにおい空にヒビあり
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ガラス戸の夏の光が肌に染むフローリングに虹が映りぬ
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あなたしかいないと言ってよ水仙を摘む優しさで見つめあったり
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黄の薔薇を花瓶に挿してわたし言う「嬉しいものね」カーネじゃなくても
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採れたての果物のよう街歩く人々の群れ夏に向かって
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美しいことしか言わぬこの舌は
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ミリ程度の厚みしかなく
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昔から魅力は感じていないのに不思議さだけで好きだマンボウ
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春祭り黄砂のすきま漂って空つき刺さる赤いふうせん
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人型の介助ロボットあぁいつか。地球の上にいること忘れ
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美しい鎖骨を持った後輩が二重手術をしたこと明かす
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ソリティアを楽しんでいた先輩が上司に見つかりマスク下で笑
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子を誘い飛びついてぶら下がる子が「行かない」遠い汽笛が聴こゆ
11
シャリッと鳴る苺大福噛み締めて驚くほどの空の高さよ
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媚びているつもりはないと言い聞かす。鏡の私チークが濃いめ
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山からの雪解け水がせせらぎを響かせ春のうごき知らせる
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仏間入る父の足取りおぼつかず写真の母は父に微笑む
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君が手でわたしの頬を挟むから日曜朝のミルクの香り
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