Utakata
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ミツバチ便り
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ひんやりと冬の訪れ思わせて節電破るトイレヒーター
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栄養と彩り衛生毎朝の弁当作り春で終わり か
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懐かしい友へのLINE打ちながら毎度気づくと寝落ちする夜
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見渡せばリア充じゃない方のママ集団の最後尾にあたし
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優しみのナイフかざして傷つける私を罰せ赤い三日月
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水銀のような雨降るこの街で抱きしめた子が今に飛び立つ
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お義父さんあの日は確か初雪で慌てましたよ九年もなります
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どしゃぶりのバス停に立つあたし今日骨の髄までツイてないかも
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入店時 手指消毒をする人もせぬ人もいて秋刀魚は旨し
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お誘いを断る理由思いつつ鍋の卵は半熟となり
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枝豆を夏の名残りと固茹でて青い景色を口に広げる
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私より彼女を好きになったこと恋が終わって おかえり息子
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秋陽に干され始めた柿の実よ父の孤独が今ならわかる
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折りたたみ傘をしまえば萎れてく庭の朝顔とうに枯れてて
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飲み干したノンアルコール缶軽く軽く買われて軽く捨てられ
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子の喉にビー玉一つ隠されて思春期だとか反抗期とか
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レントゲン義母の肺には白き花いつか茂って義母を覆うか
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靴底で「じっ」っと震える振動は何日分の命か 蝉よ
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この白き部屋も終わりと知る母の最期の珈琲砂糖多めで
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この痛み夜空に放り投げればいい一生圏外という逃げ道
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一葉のかたち様々アゲハ飛ぶ緑の密度高い日曜
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進める日進めない日があって良い 右脳と左脳寄り添いあって
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立ち上がれ転んでもいい走り出せ向かい風ゆく君はまぶしい
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見上げたら今の私と同じ色裏切られること空もあるのね
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木も街も油断している窓の雨青葉の向こうに初夏の鉄塔
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ラムネよりあの日の泡が溢れだす目にも指にも甘い想い出
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告白をすると私は卑怯者白い百合って鉄砲みたい
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古い地図捨てて真白な草原へ怪我をするのはのぞむところと
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探しても本当の私なんてない ようやくわかる人生半周
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キッチンに「昨日ごめん」の置き手紙 もっと綺麗な字で書け息子
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