ミツバチ便り
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家族のことをよく詠みます。

がみがみと言えば言うほど遠くなる我が子と笑っていたはずの場所
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「教育」のお面を被りぶつけるは ただの私の不機嫌という
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珈琲にミルク混ぜずに無駄話混ぜて絶えない笑い声なり
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有名人の炎上なんて対岸の火より遠くてガス火が怖い
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「こんにちは!」つくしんぼうに声をかけ ひよこの如き子が屈みおり
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退職し時間はたっぷりあるはずが「やり繰り」してた あの日のみず
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「よし、いい!」と思える短歌うたをいざ打たんアプリ起動中宇宙そらの彼方に
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「まぁ!かわいい」ぷくぷくだった友のが美少女になる卒業写真
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エレガント、ハードボイルドどれも無理「ふつう」という名の仮面をかぶる
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核見えず 通せんぼする海と陸、意地悪捨てて和ぎ給えよ
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いつの間に始まっていていつの間に「老い」と呼ぶ日へ続く日曜
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フリースの袖を伸ばして新聞を読めば静岡真夏日だとか
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「若さ」といふ通知はこなくて気づいたら「老い」のフォルダに分類されて
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青春のあわきを知らず老いという深き静寂に独り入りゆく
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ランドセルがスキップしてる、筆箱をドッちゃんガっちゃんさわがせながら
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悩みとか苦しみなどは余るほど あるから作る自分への「甘」
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「たまに良し」ビールの泡に閉じ込めて 蕎麦を待つ間の自由な私
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昼酒の琥珀に溶ける「呑むぞ」感ハッシュタグには「#不良主婦」なり
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「ありがとう」デカフェの甘み溶けだして 誰かに言いたい今日という日を
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「返して」と言わずに見上げる青空は 飛ばされた分近くなるかな
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空を舞う私のシャツはカモメへの 春のギフトと決めた午後です
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ストーブを点けて観ている Tシャツの誰かの春と同じ国とは
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「春のせい」そんな言い訳詰め込んで二つ目最中に手が伸びる午後
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雪解より湧き立つ土の匂ひこそ生きている日の切なき証
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立ち止まり迷う私のかたはらに 黙して笑う春の陽の夫
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言の葉の行方見失う夕まぐれ 私はどこへ帰るのでしょう
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母の負を父のいさおで拭ひ去り 私は独り介護あしたを編めり
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叙勲いさおしの記章を磨く術もなく 認知わすれの父は私を呼ぶなり
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父と夫二人の影を背に負ひて 息子のなかの光へ歩む
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朝靄に身を浸しつつ思ひをり 旅立つ私は一人でいいと
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