屁の河童
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ただの河童です。異端短歌、略して「異短」です。「お前まだいたんか」と言われたいです。
短歌は楽しき玩具。
本拠https://rara.jp/zappai/
Xノートhttps://note.com/neutilo

竜田川岸辺に咲ける卯の花を寄せて返らぬ波かとぞ見る
5
夏山の川の緑に袖ぢてむすべば乱る底の白雲
9
風吹けば卯の花垣に波立ちて零るる露の玉川の里
7
卯の花の雪踏み分けて入りし人の噂聞かせよ山郭公やまほととぎす
6
ひさかたの月は昇らぬ夕暮の木の下闇を照らす卯の花
7
脱ぎ替ふる習ひも断ちし墨染の袖に風待つ夏は来にけり
8
裁ち替へて今日より蝉の羽衣に風待ちわぶる夏は来にけり
9
まがひつる花散り果てし夏山の緑に染まぬ峰の白雲
8
尋ねつる青葉の山の遅桜散るを惜しみと鴬の鳴く
6
緑濃き木に干しかくる白妙のころも夏なる天の香具山
5
夏来ぬと霞の衣たちかへて山はひとへに緑なりけり
6
飲みすぎて頭卯月の花の垣今日より酒を隔てよと説く
9
風吹けば空に浪立つ藤の花返らぬ春の余波なごりなりけり
9
唐錦竜田の山の夏衣色はひとへに緑なりけり
9
紫の滝かと見えて川の面に咲きかかりたる岸の藤浪
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奥山の岩垣躑躅いはがきつつじ何しかも知れぬ思の色に咲くらむ
6
高砂の松もあはれと思へかし友に遅れて老ゆるこの身を
9
裏飯屋昼に行ったら廃屋に欠けた茶碗と錆びた鍋釜
6
野晒しの溜まった水に雲映る秋は芒が穂を出す眼窩
5
骸骨が踊るよ踊るよ廃屋の破れ窓から差し込む月に
5
自供する罪がないのが残念に思えるような断崖絶壁
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次々と顔からマスク外されて再び街にブスがあふれる
4
願はくは井手のかはづに身をなして山吹の花散るまでも見む
11
款冬やまぶきや影映すらむ汲みに行く道は知られぬ山の清水に
7
杜若かきつばた都は遠く隔つれど夢路に渡せ八橋の里
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散り積みし八重の桜のあともなし奈良のいしずゑ春雨ぞ打つ
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肉に箸付けられないよ闇鍋に呼ばれないのに佐川君来て
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もろこしへ船路はるかに霞むめり松浦の浜の春の曙
6
志賀の山むなしき枝に雲過ぎて花園いづら夢のふる里
5
かはづ鳴く井手の玉川来てみれば散らで映ろふ岸の山吹
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