Utakata
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赤月 宙
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僕はもう スライムなので HP 君の笑顔が かいしんのいちげき
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降り積もる音と想いに潰されて 化石になってしまいたかった
1
僕たちを 壊し続けるためだけに この
抽斗
(
ケース
)
から 歌は生まれる
1
こびりつき からみついてる死神を 恋ごときでは削ぎ落とせない
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恋は君 劇薬なんだよ 生かしもし 心臓を焼きもするだろうさ
1
(もう一度 答えを聞かせてトースター) (無言で白いパンを吐き出す)
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「生きるとはなんだ」 とつぶさに問いかける イチゴジュースとバナナトースト
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「どうかこのリングを君の薬指につけてほしい」 「ふ、それ残像」
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愛してる その一言のためだけに つむがれる歌、4分5秒
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大衆に 喉を裂かれてしまってね エールを送ることすらできない
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悲しみの 海をざばざば 駆けてゆく ポニーがすこし 笑うのを見た
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僕はもう 君の肥料になるぐらい しかできない、さぁ土に還ろう
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あまりにも 神様のふりがうまいので 虚無の供物になるとこでしたよ
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僕はショパンにはなれないしアンデルセン 亜城木夢叶にももちろんなれない
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僕はもう引退したので紫陽花の 色替えはほかをあたってください
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この本に 巻かれた帯は レモン色 つまりもうすぐ 爆発します
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両の手を とあるこどもにひかれている (私は行けない、そこまで行けない)
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傷ついて それでも戦う 君の目に 世界は敵だらけなんだろうな
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君と君 あなたとお前、あと君と これから喪うのに耐えれるか
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別れなど いずれ来るのに どうしてか 身体の欠けてく心地がして
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読むという 脳に与える ご褒美を 知ってるがゆえ、ここは地獄だ
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延命は 成功しました かろうじて ここに〝恋〞を埋め込むことで
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君がただ 優しく笑んでいるだけで 足の裏から焼け落ちそうで
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味噌汁と 日本酒を少し 吸い込んで 死神の鎌の 落ちるのを待つ
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なんでまだ 火曜なんだよ こんな日が いっそすべてが 終日であれ
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手探りで 消すエアコンの 電源と 僕もこうして 消せたらいいのに
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君をただ 愛してるだけで 過ぎてゆく 時間に僕は 触れられもせず
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荒れ狂う 言葉の海に 沈むだろう それでも出せる価値ある船か
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殺せよ、と 殺してくれよと願ったが こんな形は 望んでいない
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魅入られた 眠りの国の女王の くちづけを ただ受け入れている
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