鈴猫
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好きだったあの笑い方思い出す 君もあの子と同じ顔だね
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心のざらつきが取れないまま、ただネットの海で泳ぎ疲れて
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もう二度と帰らぬ夏を思い出し有り得たはずの夏を夢見る
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しとしとと何処にも行けぬ鈍色の文月がほらもうすぐ明ける
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花火の色は炎色反応だと教えてくれた君が好きでした
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「他の人誘ってますか」 文字だけの予防線さえ青く痛くて
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私にはどうすることもできなくて泣きじゃくる君はゲリラ豪雨
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なんとなくフォトジェニックになりたくて染めた髪がただ傷んでゆく
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首筋をぬるりと伝う汗だけが私の生を示しています
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息を止めてプールの底から見上げた空のきらめきに似ていますね
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「叫んでる、心はずっと」「そうですか……記録にないのでなかったことに」
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私の優しさを君の快楽のために使わないでよ……無理か
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朝なんか新しくないことくらい知っているこの気怠い背中
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「この電車は特急、希望に満ちた未来行きです」……嘘ばっかりだ
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ぱちぱちとメロンソーダの泡の奥キラリと光る君の薬指
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この空も雲も気温も鈍いので夏色ペンキで塗り替えますね
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艶めいて深く紅さすりんご飴 きっと宇宙が秘められている
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カフェオレがどうにも温く甘いので涙を少し混ぜておきました
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タピオカの一粒にでもならないか?甘くない夜に行き詰まるなら
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押入れで金平糖をばら撒いて星座を作る遊びをしよう
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「取りたいな、かわいい服を着る資格」「生まれ変わってお越しください」
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「神様になりたいんだ」と君は言う じゃあ悪い私も愛してね
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「君がため」その発音で言わないで 固めた私を何処に置くの
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髪の毛を30センチ切ったのに恋は根元に潜んでたのね
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雨の音 寄せては返す波の音 蛇口から零れる水の音
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冷えた部屋 ラムネの味がするお酒 何てことない大人になった
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何回目?「生まれ変わった僕を見て」言った数だけ死んでいるのに
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会話を終わらせるための記号なら いいねもそのスタンプもいらない
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詠みたくて言葉にならず迷う指 出力できる腕も持たない
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見ないフリだけが上手くなっていた 流れ星にも救えない貴方
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