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感覚・空想・生活

今生は絶へざるあらしつかの間の凪にわが身をとどめ置かまし
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日輪が地磁気を揺らし水鏡につらなる苗に波紋をのこす
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ぬるま湯のなかでいつかの羊水の記憶をたどりあの日に帰る
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たくさんの気配がつつむ天幕のむこうの夜は満たされている
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慣性はつづいて系のそとを征く航海者から届く信号
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8かける7の答えはどうしても小さすぎると言い張っていた
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「ネコ取ってきて」と言われて戸惑った現場はあした解体される
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いつからかゆるされているこの朝に同じ大気に息をすること
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歩み寄るきざしのあった雰囲気をそもそも論で白紙に帰す
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雨が降ると知ってはいるがおまつりにいきたいここで踊りたいから
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ほんとうをよそおうことがゆるされることばに預けられたほんとう
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すれちがうたびにいくらかずれてゆくふたりの位置を空はみている
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ハンカチの染みをみつめるその位置が記憶している物語たち
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Xの数が違うとこんなにもふたりの朝がことなっていて
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いつまでも輪廻はつづく目の前のあなたはいつかわたしであった
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長袖をまくる季節が拙速に過ぎまどろみのない朝がくる
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いまここで痛みを分かち合うことの覚悟のもとに交わすことばは
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握りこむ柄からのびる切っ先を青眼としてあなたを睨む
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空が手に触れるころにはもう塔を建てる理由も忘れ去られた
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泣くだけで済んでいるのは感情の洪水吐が機能するから
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幻日のうえを飛ぶ蝙蝠傘とミシンが出会う夜に乾杯
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双方どちらにもにんげんが居てほんとうの言葉をかわす朝を待ってる
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そのやうにde-odorantを経たこへになどてかてふの寄らむと花は
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往来の絶へた通りに立ちすくむ此処で幽鬼になるのだらうか
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定型は檻ではなくてゆいいつの言葉に出会うためのコンパス
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おとしものが目じるし春の軒先にいつもつばめを待ちわびている
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まなこから涙をこぼす猿だけが生き延びられた訳を知りたい
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ごめんねが言えなくなったいつからかふたりのバランスがとれなくて
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01ゼロイチが織りなす網の端末にかよわい窓を灯すぼくらは
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アクリルを隔てた空に浮かぶ眼がなかったころの遠い水面
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