Utakata
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感覚・空想・生活
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寝床にてはじめて知った無意識で啄木鳥になるあなたのことを
3
その先に続くことばはみとめない最後のさようならにはしない
8
朝
(
あした
)
から
夕
(
ゆうべ
)
にかけてひたすらに三十一文字を塗り込めて、
疾
(
はし
)
れ
8
中枢を持たないがため永遠をたゆたう君はさびしくないね
5
ひとくちを我慢したからひとつだけ未来に淡い信頼を得る
4
パターンのなさにこなれてくることも一つのパターンだった早春
4
何らかの麻痺毒として観てしまう海のむこうの選手の知らせ
3
ギッチャリの意味がみんなに通るほど治安の悪い街に棲んでた
3
喫茶去の実践としてカフェモカをニルギリにしたまだ遠い朝
4
「文庫」という行き先がある東京はすこし文化だなあとつぶやく
4
前向性健忘になり毎日が一目惚れから育たぬ恋に
3
「その位置で切れるん?」隣の白ギャルが唯一食いついてきた思い出
5
1%のtaxonなどは頬寄せる母子の情を前にして誤差
4
宣伝を届けるために昼前の五分を校正時間に充てる
3
食感が忘れられずに新品を家族会議があるたびに噛む
5
鈍行も停まらないその停車場にたたずんでいる赤い靴には
5
臆測の結果
10
円足りなくてわたしに還る重いラブレター
12
感触をひらくことばになぞられて暗いほのおに灯る輪郭
6
「産み増える」ことの最適化のせいでいまこの場所で絶叫をする
4
部屋にいても無視されるのでおまえらの娘を
背
(
せな
)
に密林をゆく
3
東
(
ひんがし
)
のみやこのとなりうららかに花さきたまのしらせをたのむ
4
「エレジーがある」といわれてしばらくはやや不審げに眺めた卵
5
そこにいる、いないは理由ではなくてここで祈れることがほんとう
6
「ちいかわはどこ?」ときかないおさなごを平たく睨む旧きものども
5
凪ぎきった海路はもはや終端でもうすぐ水平線は途切れる
8
運命の風になびいた
鬣
(
たてがみ
)
を握りお前と保護区を巣立つ
6
煙突にたなびく煙見るたびにここはかけがえのない僥倖
5
河口から海底に吹く乱流を
颪
(
おろし
)
と呼ぶのだろうか
鯱
(
しゃち
)
は
5
天気図をよく見て開けな恐ろしい嵐を呼ぶぞどこでもドアは
7
木星の赤い颱風より永く巨きく回れ燃ゆる
羆
(
ひぐま
)
よ
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