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感覚・空想・生活

薄らの誓いは破れ絶対零度サブゼロの不信は僕を磔にする 

来し方も行く末もはや酔い果てて彼我は美禄にくずおれてゆく 

自惚れと自己撞着の焦げ付きに代えの効かない夢を見ている 

風わたりうそぶく虎の箋注に [Well-definedは求めていない] 

青年のダスゲマイネは屈折し正義の手先や悪の味方に 

銀杏と金木犀がむせかえる便所のような秋もまた秋 

明朝に生くる保証はなにもなく明日は異なる紅顔がある 

十七の不甲斐なさをば胸に抱き到達不可の弾丸を噛む 

いくたびの千歳にうつる望月は儚き人の四季施をまとう 

こものメルクマアルは溶暗し企みごとは月影のした 

汀にはさよならさえも絶え果ててデラシネたちは煤煙のさき 

もろびとは摘んだその日を取り落とし無謬の瑕疵をさえずっている 

たまさかにあくがれ出づる寂しさもふはふはとして空即是色 

官能も禍福も恋もあわせ呑み偏西風と東に消える 

独り身の降伏圧がまた一つ「出席」ごとに記録されゆく 

薬効を懸念の底で待ちながらねむみのとろに溶けおちてゆく 

秋雨に櫛あきらめてあさがみの乱れてけさは獅子となりぬる 

イイこともイケナイことも少年のシーツのうちにはちきれている 

言はば識り逢ふみて問はぬ失楽を問うて死ぬるは無味のシラブル 

不無非未ふむひみを強いる奴には中指を呉れてやりなと隠者は笑う 

戯れうたも百繰り経てはかたち得て調べの隙に悪魔潜むる 

この世とて所詮デプロイ七人日にんじつ アップデートの願う甲斐無し 

弓手とも馬手ともつかぬ鈍腕なまうで不動明王アチャラナータに帰依をためらう 

夏夏夏、秋、夏、秋の色調差、哭ぶコオロギ、熱帯夜、風 

もの憂さと潮解性のまどろみと久遠の青にはこばれてゆく 

いじましき会話の無為が尽くされる4000円の呑み会に出る 

子午線がよじれた浜の細螺しただみは聴きに往くのよ其の音を今日 

台所だいどこ枸櫞くえんの精をまとわせて 所帯の澱はさわやかに散る 

袈裟がけに意味の臓腑を詠み捨てて 京の河原にこうべ供える 

ひさかたのinfra red赤外光を透かし見て可視光域の傲慢を知る