Utakata
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刺草キロ
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シニアスタッフの営業マンです。同性同世代の歌に特に反応してしまいます。また、にわか相撲ファンです。
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駅トイレ ボックスを待つ男たち さぞやつらかろ顔が蒼ざめ
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駅弁を朝ごはんにするお嬢さん 上野過ぎたら既に完食
16
新幹線となりの駅弁ちら見する 筍ご飯に浅利がのってる
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君さっきグラスを下からあてたよね そんなことまでせんでよろしい
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コロンボがロス警察にまだいたら チリコンカンはゆっくり食えぬ
8
習プー金とてボタン押すほど莫迦でなし、って ただそれだけの薄弱根拠
10
パリサイ
人
(
びと
)
はチウネの愛を忘れ捨て アドルフの轍なぞり始める
18
蔓からめ微量の毒と甘い蜜 かずらの花は梅雨空に笑む
27
紅
刷
(
は
)
いてしなだれかかる夏姫や 暑苦しくもあるノウゼンカズラ
16
山並みもスカイツリーも靄のなか ノウゼンカズラの紅だけカラー
18
男には「おっかけもれ」てふ弱みあり ベージュのズボンは特に気になり
16
老ひた鯉 がぼと呑み込む
芥藻
(
あくたも
)
は
糧
(
かて
)
にはあらで虚し吐き出し
18
雨滴打つ濁った河の水面から 歳老ひた鯉 がばと口開く
16
貪欲と瞋恚に愚痴と揃い踏み これより三毒、本日打ち止め
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上座部の沙門が得たる解ありて 拡散し得ば大乗となり
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つやとした梅雨の恵みのさくらんぼ ウヰスキのなか沈め眺める
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12
時に帰るてふ君の靴 ガラス製ならさぞや蒸れなむ(スノーマンの歌・改)
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簡単に差替え可能な郷愁に 大衆はすぐ操作されゆく(あるあるな昭和レトロとか)
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紫陽花って おひたし系のひびきあり 花というより野菜の雰囲気(私だけ?)
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「人生の最後に◯をしてみたい」 またですかいな母はなが生き
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不規則な軌道を描いて現れて 誰そ彼空に消ゆる蝙蝠
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鮑喰ひ毛蟹も喰って雲丹も喰ひ 腥きかな吾が
衣
(
きぬ
)
卑し(船橋市場で爆食/亡父の七回忌)
15
ソビエトの理想や哀し団地風 南北へ抜けカーテンゆらし
14
網戸して
10
cm
開けた窓からの ひやり夜風よ眠りを誘ふ
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冷房のききすぎ車両で凍えたり 半袖の腕さするも恥ずかし
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バナナをば実芭蕉と書くスノビズム 使ってみたくてヨーグルトかけ
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暑くとも湿気はなくて蚊も出ない 日陰涼しや夏至前の朝
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野辺に咲く薊あざとしいつの間に 指で触れなばチクリとぞ刺す
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ぬか床をかきまぜた手に残りたる 何の匂いか祖母の匂いだ
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りゅうりゅうと湧き起こりたり入道雲 出番は少々フライングかも
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