刺草キロ
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1972

シニアスタッフの営業マンです。同性同世代の歌に特に反応してしまいます。また、にわか相撲ファンです。

緩慢に頭上に寄せくる黒雲は 五月の空をネガティブにする
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嫌なもんだ連休明けの出勤は それでもおとなは続きにかかる
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出勤か 連休明けは雨上がり このままどこかに歩いていけたら
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豆ごはん「あとまぜ式」がよろしかろ 炊いたらわろし黄色くなりて
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「旨みをぎゅっと凝縮し」とか、食レポ言葉を使わず食べる
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「さむい」とふ箪笥にしまった形容詞 冬物毛布と再び取り出し(14℃)
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凛とする黄金こがねしころ吹返し 面頬黒し我が家の兜
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夜に鳴く「ひーひー」の鳥ならトラツグミ? 鵺の正体これなりと聞く(のののさん、太田さん)
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幼き日 亡父ちちと入った菖蒲風呂 根の香を嗅いで葉笛を鳴らし
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菖蒲の湯 鮮緑の葉の根元には 薄紅色と幽かな香り
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いただいた備蓄米を炊いてみた ちょっと微妙か がびがびとして
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とぼとぼと翁が渡る青信号 点滅始めた 間に合うのかよ?
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豆ごはん 匂いが嫌いと言うひとは 初夏のパーツが嵌まらないひと
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豆ごはん この時季ときだけのお楽しみ カエルのエルタのドレミを憶ふ
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耳掻きの あのふわふわが「梵天」と 初めて知って語彙に登録
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陽を浴びて私の中の植物が 満ち足りたらし随分よく寝た
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山歩き心地良いけど嫌なのは 知らない蟲がたかってくること(虻っ?蜂っ?)
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白二点 ヤマボウシの花 富士の雪 武蔵野の丘独り歩いて
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ハイキング身仕度整え電車乗り ふと気がつけば周りは仕事着
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半減期 永い時間が経過して 毒の力も珠の光も
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生徒らは散り散りになり忘れられ 発掘されないタイムカプセル
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記念だの思い出だのを貯め込んた ガラクタ箱は発酵しない
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水吸ひて重く湿った雨後の森 地図と磁石で辿る杣道
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きまぐれの炭酸入りの甘い酒 5月の風におくびを放つ
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待ってくれもう少しだけ待ってくれ 無事是貴人の域に入るは 
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湯くぐりて この時季ときはなつ芳香かな わさびの葉花おひたしにして
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読み終へし「北越雪譜」を手に置けば 近世びととの知的交感
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もの忘れ「錯誤行為」の代表例 そは意識下の望むことやも
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大盛りの油ギッシュなナポリタン ぺろり完食罪深き吾
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冴え風に葉の裏見せてひるがえる 緑の樹々の隙間には闇
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