七つ八つ九つ十
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煮詰まったふたりは出かけ航空祭 青い翼が砂糖ふりかけ
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汝が胸に這わす黒髪密やかに 磔刑の蝶 蜘蛛嗤う夜
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もういいかい?子供でいられぬ君に問う もういいよもういいんだよ
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サルビアの蜜を吸い吸いランドセル 同じ色した夕日が沈む
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地に眠る白き裸体を温めて 蕩けるこの身 どうぞ召しませ
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海帰り後部座席に子ら眠る 耳奥揺らす波の残響
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業火這う赤い布団に浮き沈み 乳掻きむしる遊女悲しき
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おい下僕 犬だ犬いる他の犬! 問答無用 我を引きて犬
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首落ちて朽ちゆく花の眼裏に 愛され咲いた椿の大樹
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イカロスの蝋とわかりし子育ても 低く自由に羽ばたけ空に
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歩けない君を抱き上げ 一輪車 夏の夕暮れ二人で歩く
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ありがとう今日も元気でいてくれて いびきも元気眠れませんよ
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寒空をくぐり冷えたる君帰り ストーブ前の妻をずらしぬ
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君の背に残る私の爪の痕 赤い三日月シャツが隠して
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凪照らす 斜陽のなかに君はいて 二人絵のなか時を止めよう
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帰ろうよ いやだいやだと逃げまどい 風に舞ってる 紅葉のおてて
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傘ひとつ互いの肩を入れあって ふたりとも肩ビッショビショだね
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夜の果てにカーテン越しに明ける空 うつむきをれり 月青白く
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死と仮死の秋の狭間に日が落ちる鎮静の夢息をする父
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ガルガル期荒ぶる妻は過敏なり 寝てるあいだに頭ないかも #カマキリ
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ウロボロス三十九度の空蝉や 家族と犬の音が遠くて
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花ひとつ落ちにけれども時を待つ蕾にかかる雨ぞ優しき
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旅先で家族の「好き」を探しおり 我が家の愛はそこにあるかも
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僕は只貴族であつた夕暮の空 パラシユウト糸を断ち切る
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嘘でもね君を笑顔にしたかった さよならまたね私キャバ嬢
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小説に栞を挟むようにして恋終わりたる まだ読みかけの
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花火消ゆテールランプは連なりて 君が口元運びしミルキー
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野に山に数多の花ぞ美しき 吾(あ)も咲かまほし野菊の里に
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バーナーを消すんじゃないよ膨らんだ心は仮だ今に落ちるぞ
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街の音(ね)に気づかされたる帰路遠しあなたの声の聞こえぬゆえに
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