七つ八つ九つ十
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夕方に決まって犬は窓に吠え 不審な長男おかえりなさい
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晴れわたる海を渡ってクジラゆく 鶴の紋もつ白きからだよ
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誓いなどなんにもなんないわ でも繋いでいたいこの手をずっと
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スンとする塩素の匂い吸い込んで舟が進むよ小さな世界
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「古民家の蔵の中から出たものです。」 骨董売りは時をならべる
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はねのけた毛布に足を入れなおし眠れ眠れよ母も寝るから
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忙しない春に見るからいいんだよ 散ってしまうよ後日はないよ
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とりあえず食えて払えて上出来じゃん残高忘れて桜見ようぜ
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銀行でみな暗い顔しておりぬ 国会中継と通帳見つめて
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振替のついでの記帳を嫌がった君のとこではNISAやらない
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よろめいて小屋出る犬の瞳には 桜がうつる来年も見ようね
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ホテルから眠った街を見下ろして 一人の夜は楽しい寂しい
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夫婦して塾を忘れて大わらわ 急いで持たすのりたま握り
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目に涙 カラのコーンを握りしめ 落ちたアイスを吾子は見つめる
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新ドラマどれなら二人で見れるだろう 減りゆく会話の種を撒かねば
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実力差 打ちのめされて短歌アカ ただの婆だよ気楽に詠めよ
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月落ちて南の方で犬が鳴くまたお眠りよ車屋の仔
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日常に戻ると不安を思い出す 何でも忘れていたいのに
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チューリップ 土の下にぞ たへしのび 春ふたたびの 咲くやこの花
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この道を 涙あとつけ 歩いてた 今懐かしく 春はうららか
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死に場所に船を選んだ人おもう 最期にうつる海の青さよ
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授業中『春はあけぼの』うわの空 窓辺の君の透ける髪見る
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先週も先々週もここにきて 髪を切りたる全てをゆだね
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君の音が 僕の言葉で変調し 別れたくない グッと飲み込む
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偶然にあなたと街で会うなんて 夜桜を観るドラマの中におり
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柔肌の君を育てと閉じ込めて ローストチキン恋に焦がれる
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親知らず抜かれるとも知らずに そこで聞け俺のアンダーザーシー
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笑いあい園まで歩くこの道も あと数日で思い出となる
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私と子 違う景色を見つめてる そのまま歩め 風おくるから
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枯れ草の丘を彩る春の色 うめももさくら咲けよ散らせよ
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