まんまるだんご
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抗がん八年記録挑戦中、
Utakataに救われ

父の背につかまるわらべ風になるバイクが叫ぶ「オシリガイタイ」
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炎天の芙蓉の白は招きをり見つめし花は日焼けの泣き顔
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通院の我を待ち居る虫の音の清けし音色に灯りを消しぬ
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自分史をまとめるほどの道でなし証になるや泡沫のうた
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久々の雨は泪の形して渇く心に涙戻りぬ
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母のこぐ自転車うしろ幌の中 小さな手伸び風と遊びぬ
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炎天に萎るる鉢のひまわりを樹下に移せば百日紅の空
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長月の朝の道にも業火待つ狸の背中焼かれるやふな
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飛び立ちて鳴き声止みし時の間にヒヨドリ襲う蝉の逝く空
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花がらを摘みて供養す朝顔や一日ひとひのいのちけふを充ちをり
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公園の木陰のベンチに赤き葉のふたつを伴に秋を思ひぬ
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炎天にミニひまわりは萎れ咲く輝き薄くも我が子と思う
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ブラウスの白の眩しきOLは日傘の中に顔しかめ行く
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涼求めくすのきの下見上げれば繁る木の間にまほろばの蒼
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朝顔の萎れし花を摘む朝に蝶舞うごとし夢のきのうは
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庭プール夏日を浴びるカッパの子 水鉄砲で戦う平和
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炎天に夏草を刈る益荒男よ機械と蝉が競う雄叫び
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舌鼓満ち足り杖と炎天へ駆け入る童ドアあけどうぞ
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夏の朝 自転車ひやり幼子を見守る母に蝉の声援
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グランドに熱き球児の声は消え カラスが一羽 涼む風の音
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病院の車椅子やめ杖と行く廊下の奥に海の広がる
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ミンミンとカナカナ蝉の合唱が消される街路みちに酷暑の哄笑
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病院の前にペチュニアうす桃の思いにゆれる秋風の朝
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受付にパンダを握る小さな手 百日紅咲くガンセンの夏
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エアコンに役目奪われ風鈴はうなだれ見入る涼し朝顔
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待ちわびる芙蓉の花は遠からず 伸びゆく空へ 蝉の声援
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精霊は流れて空の雲の舟 彼岸へ帰る蝉のなく朝
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幼子の自転車先に母の引く大犬ゆたり夏の朝行く / ゴールデンレトリーバー
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ご母堂の葬儀出られずホームラン「衣笠」伝説思う盆の
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先人は満月仰ぎ盆おどり 今宵の下弦に精霊嘆く/ 先人は旧暦の盆
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