まんまるだんご
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抗がん八年記録挑戦中、
Utakataに救われ

抗癌の谷深くとも花は咲く霧ふる径を歩き始めむ
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待ちに待つ無花果実らず茂る葉をすけば高きに透明な秋
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エイリアンも驚く奇跡大谷の白球三本花火の中へ / 祝宇宙新記録二刀流、一試合三ホームラン
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サイゼリヤ パスタつるつる孫のに顔ほころびぬ財布のばあば
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紫の朝顔ひとつ残り咲く黄の葉をゆらす秋の夕風
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内に秘め緑の芯に黄のまるく秋明菊の蕾膨らむ
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ペチュニアの花の終わりし癌センの いつもの席にあの人ゐない
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いのち継ぐ点滴着けて帰る道 せわしナースの薄きことばと
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白無垢の角隠しせる白鷺が水面のあかの金魚かすめり / 朝の公園の池
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鉢植えの花に囲まれハロウィンのお化けのハローにウィンク返し
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死の匂う遺恨渦巻くガザの地に停戦の報 祈りの止まぬ
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秋の夜に哀しみ撫でる白き手を払えば闇に雨ののふる
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のどじまん西宮にて生放送うたとも出るやも目を皿にする
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川の字でスキップする子の急ぐ道 運動会へ秋桜の風
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「無用の用」老い朽ちる身にほのぼのと光のことば秋空に映ゆ / 祝ノーベル賞 北川博士
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海底に眠るひとびと今もなお戦時の遺骨に伸ばす愛の手 / 初耳の長生炭鉱事故(山口県宇部市)
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水澄みて秋空映す夏プールりくるかりの家族待ちをり
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ばあさんの笑顔のような秋桜よ跡地は知らぬ子らに秋風
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柔らかに撫でる調べのアベマリア 心の澱を御手みてに委ねる
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恩返さむ膝を痛めし妻の横 杖の音ふたつ空に溶けゆく
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霧のふる夜明けのまちに浮き上がる赤信号のけぶる道なり
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空仰ぎ道のベンチのひとときにハスキー犬の貴公子寄りぬ
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証拠なく鹿蹴る人を異人とし騒ぎをあおる要人の言
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仲秋にひとつ残りし朝顔の花びら撫でる夕の雨かな
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国連の理想をたたく剛力でイマジンの夢嵐にむせぶ
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庭の隅 飛んで住みつく曼珠沙華 招かぬ客が蔭を燃やせり
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夜来ふる篠つく雨に曼珠沙華 倒れしままに再起見守る
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霧雨の空に架かれる虹の弧を回せば弾む大縄とびに
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逸品のカツ定食に異変あり 古古古古米にため息の秋
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水色の風の涼しや朝顔の有終の美の花びらゆれる
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