Utakata
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Kite
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鳶のゐぬ空を仰げばかすみつつ白きに落つる大粒の雨
6
大空の寂滅の果て統ぶるごとコンドル征けり風を切り裂き
4
人には人の考えあり他人に干渉されることなき自由なり
5
山高き里にありせばいみじきに暑き盛りも過ぐしつらむか
4
志士たちに捧ぐ歌をば詠みたれど胸ぞつまるる会津偲びて
3
かき曇りひごとに落つるいかづちの雨にはぐくむ草ぞ恨めし
7
会津路に容保公の
誠実
(
まこと
)
をば改めて思ふその人となり
5
風鈴の涼しきねにもなほ耐へずひやみづ浴びて暑さをしのぐ
5
朝風の涼しきときもなきままに襲ふ暑さは地獄なるらむ
6
涙雨煙る行く手は遥かにて死出の山路をいかで超ゆべき
7
暑すぎてかしらもみづの絶へにけり鳶の歌さへ浮かばぬ始末
3
雨上がり待てずに尽きし蝸牛玄関前は乾く白砂
6
車からペットボトルを投げ捨てた不逞の輩は見知った顔なり
8
光ある未来の人に捧ぐ花翼広げし極楽鳥花
3
突然の雨に降られて濡れそぼる槍の雨なら息絶えたのに
6
決めしこと人は信じずかかわらず忘れずいたいは感謝と優しさ
7
限りある命が終わるその日まで鳶の姿を求めて歩く
4
漠然と終わりが近いと感じつつただ静かにその時を待つ
6
夢でさえ願うは一つ灼熱の炎に焼かれ何も残さず
4
願わねど生まれしことの悲しきに生き長らえる悲劇なりけり
6
我が命洗濯よりも終わりたい目覚めぬ朝が来るのはいつか
8
高ぶりし心なだめる薫衣草青紫の風吹き抜ける
5
夢うつつ菩提樹の陰まどろめば茜雲より光さしそふ
4
こもる熱ひととせごとに増す暑さわが身の憂さも極まりにけり
6
左右ある足の長さも太さをも違ふと知りぬ今更にして
6
磐影に鳶をまつまに湯を沸かす心地よき風眠りを誘ふ
4
生きること諦め踠く人のため涙流せる人でありたい
6
窓すべて開ければ風の涼しきにひとあし出でて暑さ知るなり
11
白詰を守るがごとく咲く薫衣窓より見つる絵の如きかな
10
薫衣草ふはりと香る庭の隅深く吸ひ込み心解けゆく
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