Utakata
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射千玉の鳶のけはひを覚へつついかにぞ近き影を見せけむ
4
天翔ける長元坊の雄姿見つひとときにこそ幸ぞあふるる
9
くれなゐの空に鳶舞ひ川はなほ流るるままに浮き世うつせり
8
鳶啼きて嘲るごとき響きあり羽なき身をば憐れなるらむ
6
まどろまぬ長き夜の闇
青葉木菟
(
づく
)
の音の遥けき響き心なぐさむ
8
しののめの闇に鳴き立つ
雉
(
きぎす
)
の
音
(
ね
)
己が恋路の夜は明けづして
5
ぬばたまの夜は明けゆきて鳶の羽の色にぞ染まる遠山の朝
5
海の
上
(
へ
)
に羽かげしのびて舞ふ鳶の朧月夜に渡る春風
6
命には限りあればぞ果てのある鳶のむくろに哀れつきせぬ
3
浦風に雲居をめぐる鳶の羽の浮き寝の
魚
(
うを
)
に目をぞ
留
(
とど
)
むる
3
あやめ草雲井の鳶も羽休め谷川の水花を
愛
(
め
)
でけり
5
鳶の鳴く
音
(
ね
)
を思ひつつ言の葉を
択
(
え
)
むときのみぞ心しづけき
4
夏浅しさやけき空を
翔
(
かけ
)
る鳶ピーヒョロロロにすずしう
響
(
とよ
)
む
8
くもゐより矢のごとくにも飛び去りてはらりと落つる鳶の羽かも
6
薫風に鳶のまなこも緩むらむ
餌
(
ゑ
)
をたずさへてひなはぐくむる
11
風にのり空を滑れる鳶のわざ集へる人の湧きにけるかも
5
天
(
あめ
)
の
涙
(
なだ
)
よくれば濡るる琥珀羽のなほ輝きて麗しきかな
5
五月雨の岩根に沈む鳶一羽まなこ塞ぎて風を待つらむ
14
秋風の渡る
高天
(
たかあま
)
裂くごとく鷹は
下
(
くだ
)
りて鳶を追ひ詰む
10
春紫苑咥へて
翔
(
かけ
)
る幼な鳶青き
御空
(
みそら
)
に一輪の淡し
10
草を食む牛のぬくみと青空に声ひびかせて舞ふ鳶を
乞
(
こ
)
ふ
4
九尾なる狐の力たのみつつ鳶にならむと祈りて止まぬ
5
あさぎりの空に響かふ鳶の声
己
(
おの
)
が占めたる
領
(
なは
)
を守るか
12
うららかに空に舞ひたる白き影迷ひ鳥かなひとたび見ばや
8
風荒み
煽
(
あふ
)
らるる羽を立てなほし鳶は
食
(
は
)
みけり烏みる間に
8
青葉舞ひ闇を切り裂き飛ぶ
木菟
(
づく
)
よはじめて見つる胸のたぎりよ
6
岩が根に響く鳶の音胸に澄み我が愚かさよ知るを知るらむ
9
暁に声も絶え果て木の暗にねぶる小さき
木菟
(
づく
)
の面影
9
炎立つ地の
熱
(
ほとぼ
)
りを逃れんと水浴ふ鳶の影のきよらか
5
あまた度呼びて鳶舞ふ嶺の松
応
(
いら
)
ふる声の絶えし虚空に
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