Utakata
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Kite
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さんぽぢのいつものかはら舞ふ鳶をなぬかぶり見つたなばたの朝
5
雨止みて庭の草引く我が手にぞ四葉光りて心晴れゆく
16
断捨離し物は少なに見ゆれども蔵に余れるよろづのそなへ
7
網目より忍び入る虫避くるべく渦巻くけむり夏を告げをり
14
長雨にふさぐ心をなぐさむと黴を拭ひてひとひ経にけり
6
つゆのひま鳶仰がむと歩めどもまなこ迫るはうとましき虫
4
くれなゐの涙流さぬひととせに空蝉の世の無常知るなり
5
わが足に激痛はしり腫れにけり百足の毒牙為すすべもなき
9
おほつぶの雨ふる空を仰ぎては息をつきつつ鳶ぞこひしき
5
浮き世なる憂れひ忘るる
高原
(
たかはら
)
に黄菅咲き満ち心安らぐ
6
ちとせ経ぬさくらの青葉わたる風輪をゑがき舞ふ鳶のはねいろ
4
年へるにつれて浮き世の生きづらさ身のふてうさえ増さりゆくかも
4
大雨
(
おおうみ
)
のけぶるこずゑに翼たれ鳶もあえかに飢ゑを忍ぶか
4
ひさかたの雨もいとはず
雉
(
きぎす
)
らは子ゐてゆくなり茂みわけてぞ
4
五月雨の雫きにせず糧探してちてち歩む雉のちごたち
4
地響きに驚き鳴ける雉の声揺れ来る前の静寂を破り
7
こずゑよりうちかたぶきて眺めつつ鳶の
愛
(
う
)
さしさ忘れかねつも
5
鳶のまふ空を見上げてゆろめきぬたふるる手にぞ涙落つるは
3
眠れねば山時鳥聞く夜半に本を捲りて朝を待ちなむ
10
大凪の沖を見おろす高みにて鳶は静かに風を待ちをり
6
黒南風に白詰草の揺るるとき黄鶲の羽光をまとふ
3
日に日にと溜まる澱あり鳶を見ぬ濡るる翼を想ふ日々かな
6
三峯の神の杜にて初に見る鳶はひときは輝きにけり
5
風吹けばこずゑの雫身に受けて黄鶲しのぶ葉がくれの影
4
河原にて珈琲片手に待ちをれば来たりし鳶に逢ふぞ嬉しき
8
降りしきる雨の重さにあらねども歳ふる髪は波を打ちゆく
4
ながめ降る白詰草の濡るる日にこずゑの鳶も羽を垂れにけり
15
覆水を嘆く暇はあらじとてただ前を向く旅路なりけり
6
夕暮れを縫い合はせては輪を描く鳶のまにまに消ゆる我が町
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新緑の吹き抜くる風ピッコロの音にたちまじる黄鶲の声
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