Kite
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春紫苑咥へてかける幼な鳶青き御空みそらに一輪の淡し
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草を食む牛のぬくみと青空に声ひびかせて舞ふ鳶を
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九尾なる狐の力たのみつつ鳶にならむと祈りて止まぬ
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あさぎりの空に響かふ鳶の声おのが占めたるなはを守るか
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うららかに空に舞ひたる白き影迷ひ鳥かなひとたび見ばや
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風荒みあふらるる羽を立てなほし鳶はみけり烏みる間に
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青葉舞ひ闇を切り裂き飛ぶ木菟づくよはじめて見つる胸のたぎりよ
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岩が根に響く鳶の音胸に澄み我が愚かさよ知るを知るらむ
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暁に声も絶え果て木の暗にねぶる小さき木菟づくの面影
8
炎立つ地のほとぼりを逃れんと水浴ふ鳶の影のきよらか
4
あまた度呼びて鳶舞ふ嶺の松いらふる声の絶えし虚空に
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君を待つ闇のうつろに忍び寄りほのかに響く青葉木菟づくの初声
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いわお踏みむ鳶の荒々し野生の命此処に極まれり
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雲のみちゆく若鳶幸あれと遠く見送る春の夕空
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をやすめ鳶の微睡みづる間にこころに増せる思ひ出の影
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巣立ちゆく若鳶わかとびの健やかに幸多かれとあまつ空告ぐ
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山頂に群るる鳶見て飛べさうに思ほえければ歩み進めり
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世を去らむその行く末と空飛ぶる鳶のほかには浮かぶものなき
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利に憑かれ人を困らす人を見つ解き放たれん時をぞ願ふ
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険しきを生き抜く鳶に我ならば雲をしのぎてかけりなましを
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鳶の鳴く声のまろきにさそはれて き世の心なぎにけるかな
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風にのる鳶のつがひの睦ましみ かたくななるもほころびにけり
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ひととせは矢のごと早く過ぐれども ひとひの長きいかに嘆かむ
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うみに投げし結びを鳶とりて あな見事なりおよび立てつる
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楽はなく むなしきだけの うつしよに 花添へるなら 春紫苑かな
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人に生れ嘆くこの世ぞ厭はしき自由に舞はむ鳶に成らなむ
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春紫苑ハルジオン踏まれど折れず咲く強さ我にありせば楽に生きまし
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とびの身になりて晴れゆく大空を心ゆくままかけりたしかな
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