Utakata
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Kite
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あやめ草雲井の鳶も羽休め谷川の水花を
愛
(
め
)
でけり
5
鳶の鳴く
音
(
ね
)
を思ひつつ言の葉を
択
(
え
)
むときのみぞ心しづけき
4
夏浅しさやけき空を
翔
(
かけ
)
る鳶ピーヒョロロロにすずしう
響
(
とよ
)
む
8
くもゐより矢のごとくにも飛び去りてはらりと落つる鳶の羽かも
6
薫風に鳶のまなこも緩むらむ
餌
(
ゑ
)
をたずさへてひなはぐくむる
11
風にのり空を滑れる鳶のわざ集へる人の湧きにけるかも
5
天
(
あめ
)
の
涙
(
なだ
)
よくれば濡るる琥珀羽のなほ輝きて麗しきかな
5
五月雨の岩根に沈む鳶一羽まなこ塞ぎて風を待つらむ
14
秋風の渡る
高天
(
たかあま
)
裂くごとく鷹は
下
(
くだ
)
りて鳶を追ひ詰む
10
春紫苑咥へて
翔
(
かけ
)
る幼な鳶青き
御空
(
みそら
)
に一輪の淡し
10
草を食む牛のぬくみと青空に声ひびかせて舞ふ鳶を
乞
(
こ
)
ふ
4
九尾なる狐の力たのみつつ鳶にならむと祈りて止まぬ
5
あさぎりの空に響かふ鳶の声
己
(
おの
)
が占めたる
領
(
なは
)
を守るか
12
うららかに空に舞ひたる白き影迷ひ鳥かなひとたび見ばや
8
風荒み
煽
(
あふ
)
らるる羽を立てなほし鳶は
食
(
は
)
みけり烏みる間に
8
青葉舞ひ闇を切り裂き飛ぶ
木菟
(
づく
)
よはじめて見つる胸のたぎりよ
6
岩が根に響く鳶の音胸に澄み我が愚かさよ知るを知るらむ
9
暁に声も絶え果て木の暗にねぶる小さき
木菟
(
づく
)
の面影
9
炎立つ地の
熱
(
ほとぼ
)
りを逃れんと水浴ふ鳶の影のきよらか
5
あまた度呼びて鳶舞ふ嶺の松
応
(
いら
)
ふる声の絶えし虚空に
8
君を待つ闇のうつろに忍び寄りほのかに響く
青葉木菟
(
づく
)
の初声
7
巌
(
いわお
)
踏み
餌
(
え
)
を
食
(
は
)
む鳶の荒々し野生の命此処に極まれり
8
雲の
路
(
みち
)
越
(
こ
)
ゆく若鳶幸あれと遠く見送る春の夕空
11
羽
(
は
)
をやすめ鳶の微睡み
愛
(
め
)
づる間にこころに増せる思ひ出の影
7
巣立ちゆく
若鳶
(
わかとび
)
の
羽
(
は
)
の健やかに幸多かれと
天
(
あま
)
つ空告ぐ
8
山頂に群るる鳶見て飛べさうに思ほえければ歩み進めり
9
世を去らむその行く末と空飛ぶる鳶のほかには浮かぶものなき
7
利に憑かれ人を困らす人を見つ解き放たれん時をぞ願ふ
11
険しきを生き抜く鳶に我ならば雲をしのぎて
翔
(
かけ
)
りなましを
10
鳶の鳴く声のまろきにさそはれて
憂
(
う
)
き世の心なぎにけるかな
11
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