Utakata
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Kite
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このあつさ負けず生き抜く人の群れみな底しれぬ力あふれる
5
価値観の合わぬ存在感ずれば増していくなり身体の痛み
3
厭ふべきものには目をぞ背けけるただ静けさを守ると思ひて
7
鳶見つむひとときの幸覚ゆれどうつつのうちは深き闇なり
4
夜明けなど来な来な来なと願へども昇る朝日を疎ましく思ふ
8
現世から逃れる道を試すにも弱き己は何もできずに
5
すべて燃え風に消えゆく灰のよに過去の記憶も消え去ればいい
4
一日が終わり新たな始まりが毎日つづく絶望の闇
4
大空を遠く離るる鳶見つつ命終はらむ時ぞうれしき
6
照りつける日射しを浴びて動かねば我も朽ちるか蛞蝓のごとく
4
長雨は大地に命を吹き込むも人はそのまま逝けるだろうか
3
人間をやめられるなら道端の石でも草でも何でもいいか
10
もどり来しあつさの苦づに嘆けどもただ独り行く鳶を仰ぎて
5
昔なら終わりの近き年なれど生まれた意味もわからずに逝く
7
日ごとにぞ変わりていたむわが身かな空行く鳶にこころ慰まず
8
大空を翔ける鳶の羽ばたきに我が魂呼びて命向かはむ
5
旅の途に休らふ人のかたはらに鳶は舞ひ立つ道のべの家
5
群れ居るる烏をよそに星雲の果てへと鳶のどこへ行くらむ
6
軒下にゐて動かねば鳶の身の怪我かせるらむこころ騒ぐも
3
燃ゆる日の炎天の空鳶いかに我が山里の風に通へや
4
鳶のゐる高き空へと行きなまし痛みのすゑも消え失すべくに
6
はやきみち闇に照りたる街の火のかたへに舞ひて鳶は鳴きぬる
2
天つ空廻る輪の上鳶の影秋の気配の身に沁みにけり
4
もみの木の枝にかけたる鞦韆の揺るるまにまに鳶ぞ鳴きける
7
はれぬ霧閉づる心に鳴く鳶の雲を割るべき羽ばたきを待つ
3
暮れそむる遠つ空路に鳶の音のひそかに響く明日の光を
4
蒼空に鳶舞ひてゆく遠つ世に鷹の羽風と鷲の行き見ゆ
5
雲を断ち渦巻く髑髏蹴散らして鳶の一撃闇夜明くらむ
5
野分立ち鳶の羽風の乱るるに磯打つ波の高くあるかな
3
気球より落下に散れる火花こそ記憶に棲める鳶の目なれや
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