Kite
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127
あやめ草雲井の鳶も羽休め谷川の水花をでけり
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鳶の鳴くを思ひつつ言の葉をむときのみぞ心しづけき
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夏浅しさやけき空をかける鳶ピーヒョロロロにすずしうとよ
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くもゐより矢のごとくにも飛び去りてはらりと落つる鳶の羽かも
6
薫風に鳶のまなこも緩むらむをたずさへてひなはぐくむる
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風にのり空を滑れる鳶のわざ集へる人の湧きにけるかも
5
あめなだよくれば濡るる琥珀羽のなほ輝きて麗しきかな
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五月雨の岩根に沈む鳶一羽まなこ塞ぎて風を待つらむ
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秋風の渡る高天たかあま裂くごとく鷹はくだりて鳶を追ひ詰む
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春紫苑咥へてかける幼な鳶青き御空みそらに一輪の淡し
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草を食む牛のぬくみと青空に声ひびかせて舞ふ鳶を
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九尾なる狐の力たのみつつ鳶にならむと祈りて止まぬ
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あさぎりの空に響かふ鳶の声おのが占めたるなはを守るか
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うららかに空に舞ひたる白き影迷ひ鳥かなひとたび見ばや
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風荒みあふらるる羽を立てなほし鳶はみけり烏みる間に
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青葉舞ひ闇を切り裂き飛ぶ木菟づくよはじめて見つる胸のたぎりよ
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岩が根に響く鳶の音胸に澄み我が愚かさよ知るを知るらむ
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暁に声も絶え果て木の暗にねぶる小さき木菟づくの面影
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炎立つ地のほとぼりを逃れんと水浴ふ鳶の影のきよらか
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あまた度呼びて鳶舞ふ嶺の松いらふる声の絶えし虚空に
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君を待つ闇のうつろに忍び寄りほのかに響く青葉木菟づくの初声
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いわお踏みむ鳶の荒々し野生の命此処に極まれり
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雲のみちゆく若鳶幸あれと遠く見送る春の夕空
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をやすめ鳶の微睡みづる間にこころに増せる思ひ出の影
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巣立ちゆく若鳶わかとびの健やかに幸多かれとあまつ空告ぐ
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山頂に群るる鳶見て飛べさうに思ほえければ歩み進めり
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世を去らむその行く末と空飛ぶる鳶のほかには浮かぶものなき
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利に憑かれ人を困らす人を見つ解き放たれん時をぞ願ふ
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険しきを生き抜く鳶に我ならば雲をしのぎてかけりなましを
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鳶の鳴く声のまろきにさそはれて き世の心なぎにけるかな
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