Utakata
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Kite
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油絵の
黒禿鷹
(
クロコンドル
)
に恋すれど値札の桁に息をのむかな
4
ひさかたに静けさ恐れ向かふ先老いたる幹の地に還りけり
4
不条理の塊落とす黒き鳥怒りの焔胸に燃え立つ
5
里川の鳶映したる水鏡見惚れて落ちぬ波の立ちける
4
薪割りの斧に振られて尻をつき「今のは練習」誰もいぬ森
12
トビの輪を探し見上げる空なのにノスリが飛んでため息ひとつ
4
仮住まい二日ももたず逃げし人二度と迎えぬ里の冷ややか
6
木末にて寄り添ふ鳶のひとむれに荒みし心灯りともるや
6
鳶が鳴く里山の鳶けふも鳴きあすも鳴くらむ沁むる鳶の音
4
山里に鳶の鳴く声山彦の応ふる声に心和みぬ
6
アンデスの天
翔
(
ゆ
)
くコンドル巌しき眼見渡す先に群るるビクーニャ
4
鳴きやみて森に紛れし青葉木菟つがひ得にけむ夜の静けき
6
憧れを語るあなたに暮らせまい虫と不便の満ちる山国
10
愚か鳥鴉の
餌
(
ゑ
)
とて苦しみて果つるを見まく欲しきなりけり
4
荒れ狂ふ嵐去りなば爪痕の残る大空鳶の舞ふ見ゆ
5
吹き荒るる嵐の空に影見へず鳶はいづこぞ無事と祈らん
8
羽もなき
顔
(
かんばせ
)
なれば見まほしと
黒禿鷹
(
クロコンドル
)
に想ひ募りぬ
7
屋根越えて
鵯
(
ひよ
)
と
磯鵯
(
いそひよ
)
縄張りはどうでもよろしわれ静けさを
5
風に乗りいづくへ失せし黒き鳶ふたたび舞へと雲間をぞ見る
6
鵯と磯鵯も騒がしき静寂返せと天に祈らむ
4
鴉とて見上げし空に舞ふは鳶羽の黒きに息を呑みたり
7
ふたたびはあはじと知りてなほぞ恋ふ黒き翼の鳶の面影
5
深山なる烏天狗の羽音して従ふ烏雲と立ちぬる
5
深山木に烏天狗が羽休め群れなす烏と何を語らむ
7
漆黒の姿ゆかしき
黒禿鷹
(
クロコンドル
)
遥けき空をひとり仰ぎぬ
7
天つちの静寂を破る鵯の音を鋭き爪もて絶ちし狗鷲
7
ひねもすに狂ひて鳴ける
鵯
(
ひよ
)
の音に心ばへすらいとど乱るる
4
あさよひに磯鵯の声響き逃ぐるる方もなき憂はしさ
4
狗鷲の荒き心を宥めつつ鳶と和らぐ空をこそ見め
4
深山より天狗の化身現るる睥睨すなる狗鷲の誇り
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