しもぎ岡夜
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未熟。

平凡を装ってすれ違うあなた肌の色がもし違かったら刺されていた
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あっちむいてブイ 勝敗より終わったこと祝って夕飯は二百グラムのからあげ
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違法改造バイクに「さびしい」とモールスを送られタオルの畳み方を間違える
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きみに「もういい」と言われた歌で世界を驚かせるつもりだった
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どっかと言えば左の方が弱い乳首でバッテリーを抱いて首都圏の朝
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たましいをふたつ守りつづけた乳房ふたつ揺らしてその人が走る 回る 笑う
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あおぞらにじめんからとびこんできえてしまうとりをくしゃみせずみた
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てをひろげても足りないおおきな窓の向こうで怯えてるあなたに届く歌を
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ぼくが知らない街から来たあなたがぼくのふるさへと消えてしまう
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捨て忘れた缶コーラ踏む バスタオルを畳む テレビでは戦争映画やってて夜中
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ふと母乳吸いたくなる時ありセロテープのゆるみをゆびさきでつつく
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憎め今日は自転車もソビエトも泉零時も押しつぶすような 主語「空」を
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肉餃子箸で指すキミをまるで育てた責任負うが如く叱りおり
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チョコレートを食べれぬ部分入れ歯の母に 好物のあられを買って帰る
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食べて寝る 起きてカレーパン食べる 肉を切る 肉をしまう おふとんで寝る
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オリオン座も見えない街ですが半額の豚まんを あなたと食べるとちあわせでふ
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にんにくを丸ごと揚げて台所に靴下履かず立っていました独身。
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横に立つおにいの持ち方を真似してはみがきをしてみる幼年期のある夜に
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一年振り実家で寝る布団にて寝ぼけたつもりで母の手をそっと握る
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消すまえのラジオから押し出された尾崎紀世彦より歌は下手だがいくぞカラオケ
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だってそれ人がいつからか夢と名をつけた視界を塞いでる霧じゃない
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「まあ立派こんなに太くてかたい♡」樫の木を見るお前はもう何も言うな
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ここで失恋たぶん来ないお前を間伐に怯える桜と共に待ちながら
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本日は鍋をお風呂に入れ皿をまんべんなく 撫でるので定時で帰ります
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おにぎりを食べて布団に隠れてる生きていてごめんなさいと謝りながら
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今年二度目の雪が降る前に親指より細いボールペンをセルフレジに通した
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唐突に手を曲げてにゃあと鳴いてみせる同居人は男 齢四十歳
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偉そうに人生を語るこの人はうたが詠めないし 今は私も詠めません
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四桁の印字されし明細票二つ折りにすれば 足元降るサービス券
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陰茎を咥えたその口で晶子を罵倒しないでほしい新婚の公務員へ
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