Utakata
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赤月 宙
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春だね、と いつか貴方と笑いたい おんなじ春は もう来ない、ので
4
君の名を 聞くたび生まれ変わるから 今日もわたしの 誕生日です
2
あの空を 見上げて死ねる ふさわしい 資格があるか、自信がなくて
1
3分間 あればいいです 辞世の句 詠むので少々お時間ください
5
控えめな 低い位置から ピースする 世界平和を 願うひとゆえ
1
しあわせも 一番上の棚にあり ぼた餅みたいに 落ちてはこない
1
これからも 傷つきながら 生きるだろう なんて綺麗事 掃いて捨てたい
3
僕に腕をつけてくれて、ありがとう 僕を人にしてくれて、ありがと
2
美しいひとや物だけ見ていたい だから鏡は のぞきたくない
3
心って どこに宿るの? その身体 削いでいったらそのうちわかる?
4
僕という 人間がいかに しょうもないという事実を思い知る、
術
(
すべ
)
1
醜くて ぞっとするほど おぞましい そういう恋をしていましたね
2
真昼間に うまく組み立てられなんだ 言葉が夜にパズルに変わる
1
何もかも 忘れるために 飲まされた キルシュ入りのチョコとコーヒー
1
踏みにじれ 花も踏まない 君だからこそ、今僕を ただ、踏みにじれ
3
神様も 星にも願わなかったのに 君は叶えてしまうのですね
2
言葉から 君は生まれてきたのだから 言葉で死んでいかなきゃだめだ
4
この胸に 貴方が水をくれたから これは枯れない花になったの。
4
それだけを 僕のまぶしい誇りとし いつか眠ってゆくのでしょうね
0
ほろびゆく 星も救えなかったけど 君にお水をつぐことはできた
2
誰だって 『心の壁』ってあるけれど あなたのそれは、そうね、寒天
2
今月は 30日しかないもので 短歌を詠むには1日足りない
10
痛み分けなどにされてはかなわない どちらか死ぬか生き残るかだ
2
感情を 閉ざすばかりがうまくなり 君がまぶしいことしかわからん
3
「君の見る景色はおよそつまらない」 「もっと汚い世界を見たまえ」
1
海の色は 空のひかりを映しゆき コスモス、菫、向日葵にもなる
2
鮮やかな ワインレッドやプラム色のリップに空を見せてやりたい
3
おそろしく 綺麗な輪郭の彼女は 黒のコートが 似合っていました
1
こんな日は 眠るのがよい 夢の国は 黄泉の国とも 近いですので
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「可愛い」を 「可愛い」として 愛でられる 時は短い (子どもっぽくない?)
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