赤月 宙
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胸の奥 しがみついてるかさぶたを いともたやすく 剥いでゆく 君
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この文字は やがて四次元に進化し 見てな 新たな宇宙を造る
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永遠の 傷をつくって 去ってった 世界を寿ことほぐための祝詞
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(空白は 君が手ずから埋めてくれ) 生きてくうちに 朽ちて崩れた
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今日という日は遠い未来、振り返り 懐かしむために あるんじゃないのに
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僕はもう おおよそ病人の気持ちで 布団、あるいは 夢から出れない
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やわらかい バニラアイスのような笑み どうしようか、舐めると甘い
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Gペンで 腕に思いを刻もうか (GペンのGは重力のG)
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遠い地の あなたへ思いを 飛ばすのを お許しくださる 空の神様
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「君はここにいてもいいよ」 の宣託を 探し続けて迷子になった
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「ライブT 推しと僕らの ペアルック」 「ペアではないね、いっぱいいるね」
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背表紙に 映る貴方の まなざしは 電子書籍じゃ 出逢えなかった
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いつもなら 二口で食べる ミニあんぱん ちまちま五口に分け食べる(※恋)
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灰色の 冷たい空に 染み入って ぼやけた牡丹色のマフラー
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瑠璃色の ニットを深くかぶっても 太刀打ちできぬ 深遠の森
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あの石に 戻りたいから 今日も僕は 琥珀色のコートを羽織る
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僕たちが 生まれた場所に 帰ろうか クリームソーダのグラスの中へ
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今後はもう 星占いをふたりぶん チェックすることもないのでしょうね
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流星を 君に差し上げるとしても このトゲトゲは、取っておきたい
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尽くしても 届かぬふみや 思いなら この心臓など つぶれてしまえ
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「天才に ただただ蹂躙されるため 僕らはここにいるんじゃないのに」
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歌うのを やめてしまったカナリアは アーカイブすら残さなかった
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「僕たちが、どんな仲って?」 「運命の林檎をふたりでかじった仲さ」
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生きること。どうせおんなじ孤独なら ひとり玉座に座ってたいよね。
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「ねぇお前。知っているかい、彼女はね、甘い紅茶は 飲まなかったよ」
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サモトラケのニケから羽根を授かって 空に飛び立つ ミロのヴィーナス
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蕪を擦り 鱈を炙って 過ごす冬 柚子の実を摘みに行ってきますね
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それだけの 罪と心の闇を抱えても幸せになれるとでも?
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彼は優しいので彼の悲しみを わたしに分けてくれなどしない
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貴方から 貰った「ありがとう」 だけで なにか許されたような気がした
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