鈴猫  フォロー 0 フォロワー 5 投稿数 252

ガチャガチャと偶然を楽しんでいるつもりだったね君も私も 

この指に露店で買った百円の指輪でもはめて好きだと言って 

繋がりたい 繋がれなくて君だけが夏の星座の一部になった 

君が今朝食べたいと言った肉じゃがが音もなくただ冷たくなって 

「もういいよ」、そう言って突き放してよ、泣きたい秋が来てしまうから 

この空があんまり青く染みるので飛び込みたかった冷たい線路 

悲しみは触れたところから溶けていく ほんとかどうか確かめさせて? 

もういいよ、全て暑さのせいにして 明日にはキスの意味も忘れて 

少しだけ教えてください君のこと 「好き」はいくらで買い取れますか 

この距離もいつか日常に溶けてゆく ガラス越しでも愛は語れる? 

差し伸べた手は柔らかく熱かった 「優しさは強さ」と君は言う 

夏色の達成感を抱きしめて涼しい部屋で今日は眠って 

お風呂で寝ちゃってたんだと笑うけど人工呼吸はキスじゃないのよ 

「ごめんね」と下げた頭の旋毛つむじから湧いてしまった泣きたい気持ち 

夏の陽にゆるゆる溶けていくのなら君が舐め取るアイスがよかった 

大好きな君の名前をこの夏の季語にするにはどうしたらいい? 

朝方に避けた行き倒れの蝉が粉々になりそうな夕方 

突き抜ける空の青さと蝉の声 あの日と同じ朝が始まる 

瞳から光が消える瞬間の冷たい情熱分けてください 

少しだけ肉感が去るほっぺたに君が大人になる夏を見た 

文字にして教えてほしい 例えば君の唇の柔らかさとか 

柔らかな言葉で核心をつきたい 本当は誰を振り向かせたい? 

重曹と酢では太刀打ちできません 心は排水口ではないので 

お日様に当てて干したら暖かくふっくらしたらいいな心も 

好きだったあの笑い方思い出す 君もあの子と同じ顔だね 

心のざらつきが取れないまま、ただネットの海で泳ぎ疲れて 

もう二度と帰らぬ夏を思い出し有り得たはずの夏を夢見る 

しとしとと何処にも行けぬ鈍色の文月がほらもうすぐ明ける 

花火の色は炎色反応だと教えてくれた君が好きでした 

「他の人誘ってますか」 文字だけの予防線さえ青く痛くて