Utakata
登録
Login
鈴猫
フォロー
0
フォロワー
8
投稿数
510
« 最初
‹ 前
1
2
3
4
5
6
7
…
次 ›
最後 »
どこにでも転がっている感性で繰り返される情景を詠む
2
この夏を忘れぬようにと咲いていた 九月の雨に濡れる朝顔
2
この道を知ったつもりになっていて 君に聞かれる明日の予定
0
ほんとうはそんなつもりじゃなかったの 「お疲れ様」も 貸した資料も
0
僕は今どこに向かっているのか と問いたくもなる
8
時の電車
1
ざくざくと前髪を切る 明日から新しくない長月が来る
8
黄昏の積乱雲が問いかける 忘れたことを忘れてないか
8
今もまだ
8
月
31
日の足音だけを記憶している
2
ため息をつかないで その口の中 綿菓子詰めて寝かせてあげる
5
溶けてゆく いちばん安いかき氷 僕なんかより綺麗だったね
7
「君と二人 線香花火見つめてる妄想」ですら不要不急で
0
夏の顔して膨らんでいる雲がスーツも似合わぬ僕を責める
1
吸っている 吐いてもいるこの空気を読めない僕は 辞書を燃やした
2
もういいや 生まれ変わって百均で売られてそうなサボテンになる
14
道端で寝ているような蝉たちは何年分の夢を見ているか
3
君の心を通りゆく風思う 絆創膏は重ねて貼れぬ
1
汗ばんだジョッキを拭う指先に再会できた
2
年目の夏
1
初恋が締めつける胸の痛みには程遠く 気圧に弱い頭
2
人生の舞台から降りますボタン 人差し指で楽に押させて
0
名前だけ知っていたけど マリトッツォ 美味しかったと君がはしゃぐので
0
もうきっと詠めない歌が
過去
(
そこ
)
にあり 触れられぬのにぼんやり光る
4
「だ」メなんだ 「い」つもこうだと 「じょ」う識に 「う」ま乗りされる 「ぶ」器用な君
1
「好き」という意味の言葉が増えていく こんな夜には「おやすみなさい」
1
紫陽花の写真を撮った君のこと好きだと思う僕 も好きなんだ
1
君が飲むコーヒーにだけ入れたくて ガムシロップと「好き」とかいうの
0
蒸し暑いほどの空気と体温を持て余してる もう金曜日
1
土曜日の昼から開ける発泡酒みたいな君を愛せるのなら
1
「好き」の温度調節さえ困難で 笑って誤魔化す君も私も
0
抱えて眠るのはぬいぐるみでなく 私の中の幼い私
2
藍色と灰色に溶け込んでゆく街の焦りを見逃すばかり
2
« 最初
‹ 前
1
2
3
4
5
6
7
…
次 ›
最後 »