まるや
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日常短歌と創作三国志短歌

大荷物かかえたきみが乗り込んだぼくには読めない名を冠すバス
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スポットライトがマチネの終わり告げ街に驟雨の幕が降りてく
7
血に塗れた彼のふるえる指先が沈む陽を纏う彼女に伸びて
4
ただわたし確かめるすべが欲しかったあなたがここにいてくれること
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「好きなのに」夕日を背にしたきみの目に揺らぐみどりの炎がきれい
7
横柄に振る舞う彼らの幼体をつぶさに記す卒業アルバム
8
冬の陽を浴びぽかぽかに仕上がったいぬの手触りまだ覚えてる
15
尾を引いて堕ちゆくきみが脱ぎ捨てた冠や衣がまた星になる
7
ずれてゆく予感につよく手を握るふたり並んで揺らすブランコ
13
銃声と怒号をすり抜け往く先にきみと見紛う鳥が鳴くゆめ
5
たぶん夢とか希望とか詰めたはず 缶切りはきのう捨てたんだけど
7
月のない闇に消え入る細い声きみは南の窓にて磔刑
8
便りなきけわしい顔の旧友が「うらぎりもの」とわれを指す夢
11
木漏れ日のスポットライト 庭先にぺったり伏せて眠たげないぬ
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曖昧に笑う私を通過して皆は駆け去るゆめのなかでも
7
小刻みにふるえるいぬの吐く息が舞い散る雪とすれ違ってく
13
泥泥に溶けてゆくぼくの手がきみの頬を汚してああ おんなじだ
4
今日の日はぼくにとっても祝いの日きみに連絡する理由がある
8
なないろのことばの種が芽吹くまでパフェグラスの底まあるい寝床
6
いまはもうわたししかいない病室でリフレインするあなたのリズム
10
ため息を濾過して放つリコーダーたのしい曲もかなしい曲も
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洗われたいぬの背中のとげとげをひとつずつ開きふわふわの支度
10
いぬのあの耳のつけねのふわふわを味わいつくす指の幸運
14
染み付いた所作に気が付くそのたびに忘れたはずのあなたが笑う
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まだ少し腫れたまぶたに落ちる雪恋をするとはこういうことか
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星になれないまま尽きた願いたち胸に溜まって息ができない
6
瞬間を積み重ねコマ撮りにしたものを束ねて人生と呼ぶ
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ストーブに寄るいぬの背はきつねいろ短い春を待ち侘びている
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群衆をつらぬき光るきみの目にはじまりの予感が胸を衝く
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うつむいた女神をきっと微笑ませるぼくが持ち得るすべての愛で
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