まるや
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日常短歌と創作三国志短歌

ぼくを真夜中の砂場に縫い止めるあの満月ときみが産む影
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剥ぎ取ったカーテンを纏い光線の下で踊るわ身を焼かれても
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はじまりもおわりも同じよぞら色わたしを抱くカシミヤのコート
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待ちわびた足音ひびく廊下にも等しく下りる今日の日の幕
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故郷より流行り病の報せあり閉じ籠もりきりひとり聴く鐘
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みずうみに揺れるふねから手を振ったなみに消えゆくみかづきのふね
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昇りくる朝日をはじく軽トラと佇む父とたばこの煙
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駆けまわるこいぬの姿ふいに消えしっぽ飛び出す大根の穴
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くらやみにざわりと濡れる手の甲で気付く存在いぬのぬるい息
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まばたきを知らぬまなこで蔑んでふわふわの足で踏んで裁いて
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一昨日の夜から北風に揺れる手洗いしたよそゆきブラウス
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今日こそは大掃除の日奮起したわたしを見つめ腹を出すいぬ
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整然と並ぶ赤白ひろがって準備万端七色の顔
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週末の地獄行きペアチケットは買っておいたわ門で待ってる
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残酷に街灯の下照らされた吐息の声がしっかり見えて
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ひかえめなレースあしらう病院着はにかみ撫でる白髪の少女
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とけてなくならないように閉じ込めた箪笥の中にあなたの香り
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甥っ子が膝に抱えた虫かごは車内に芽吹く夏休みの種
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白かったいぬの背中が色付いて撫でる箇所ほど深くなりゆく
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「このケーキ二十五等分にせよ」新入社員の才能ひかる
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ポケットに飛び込み絡む指があるにんまり笑うきみはカメレオン
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果てしなくあつめて並べ海にしたゆびさきで弾く硬い波の音
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早朝のきんとつめたい窓の外ほほえむきみの白い声が見え
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重ねゆく罪が足りないまたひとつあなたの熱に救われるには
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濡れた刃が翻り止まる 輝きは私を貫かない、決して
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身の程を知らぬ注文悔いる子に颯爽登場偉大なる父
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さあ起きて顔を洗ってブラウスをマスカラはどこ?あなたに会える
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ランドセル揺らして帰る正午過ぎ無人の我が家に玉子焼き冷え
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角まるき宛先未定のラブレター畑の隅で春を待つ灰
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ここにいるずっといるのに見えないのすり抜ける視線ルビンが笑う
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