Utakata
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海野水屑
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み-くづ 【水屑】 水中のごみ。つまらないもの、役に立たないもの、はかない身の上などのたとえに用いられることが多い。
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からからに乾いたからだ ぼくたちは上手な泣き方がわからない
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愛されてみたかったのだ
「愛されるべき存在」
(
わたしとはちがうだれか
)
のふりをしてでも
3
ファスナーを閉めたリュックの内側に広がるきみのブラックホール
1
爪先が冷えてわたしは人よりもつめたいひとだったと思い出す
2
失くしてたパズルの最後の1ピースみたいな人とだまって歩く
2
追い風よ吹かないでくれ 今だけはまだおもいでと共にありたい
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土砂降りの雨からきみを守りぬく屋根にわたしはなれたでしょうか
4
くっつけた額 ふるえる背中からつたう体温
どうか
(
同化
)
してるね
1
くずかごの底でまぶたを閉じる いまなら君のことわかる気がする
1
へんしんのまほうは使えないけれど夢とわたしをつなぐロッカー
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強さってなんなんですか つらくても泣くのを我慢することですか
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月でなぜ悪い 借り物のひかりでも夜闇を照らすあかりにはなる
1
来世では猫になります 陽だまりの中に私を入れてください
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歌舞伎揚げみたいだねって聞いてからちょっぴり好きなマリーゴールド
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こいびとは遊星歯車の仕掛けで踊るコーヒーカップのごとく
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雪解けはつめたくまるいともだちを奪っちゃうから行かないで 冬
6
眠れない夜に耳から流し込む忘れかけてたあのころの歌
3
目覚めたらどこに行こうか とりあえず海の色でも確かめようか
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猫じゃないあたしは命の終わりまできみの前から消えてあげない
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名刺入れ、スーツ、パンプス、あとひとつ心の準備だけができない
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角張った言葉にやすりがけをしてきみの健やかさを守りたい
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さようなら、さようならって声に出す 卒業式の予行演習
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ばらばらに分けたわたしを箱に詰め空っぽのからだで移り住む
3
ぱいなつぷる って進むためにパーを出す君に私はグーで応える
8
引き出しの鍵が壊れて在りし日のぼくが飛びだす学習机
6
前をゆく制服たちが傘の下ぶつける右肩と左肩
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八畳半の方舟はつがいにはならないふたりを乗せて進む
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海だってぼくらの母になりたくてなったわけではないはずなのに
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パルメザンチーズみたいだ 粉雪をまぶしたきみはおいしそうだし
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Fall in Loveの重力加速度は9.8より大きいらしい
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