Utakata
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斗月
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ゆるゆるひっそりと
初心者/字余り常習犯/形になったらとりあえずupしていく方針
日記代わりの短歌や眠れない夜に詠んだ短歌、オタク短歌、創作シチュ短歌、他
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夢でだけ会える貴方は誰ですか 名前も知らない親しげな笑み
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点鼻薬 慣れない味に顔しかめ これも一応 春の味覚か
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優劣をつけられ社会に出荷され 人も
果実
(
かじつ
)
もさほど変わらず
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花になれば日ごと感じる苦しさも 酸素に変えて吐き出せるだろうか
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悲しみを乗り越えた先にあるものが 推しの死ならば世界よ滅びろ
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推しの名を一字一句 噛み締めて 出てくる言葉は「尊いの極み」
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死に際に輝く命もあるだろう 私の推しはそうじゃなかった
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桜ってもっとピンクな気がしてた 陽の下で知る無加工の色を
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虚無
来
(
きた
)
る開いたページのその跡に 確かにあった記憶に無くとも
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静寂
(
しじま
)
刺す冷たい夜の真ん中に 液晶越しの“愛”を見ている
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欠けたとて まま在る様が美しく 傷を誉れよ凛と立つ推し
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クズでも良いバカでもダメでも何でも良い 憎まれたとて世にはばかれば
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増える推し 上がる死亡率 年々と 片手を越えて数えるのを止めた
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眩しくも燦々輝く魂は 万物照らす日輪の如し
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狂おしいあなたに向けた感情を 言葉に出来ずにただ推しと呼ぶ
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サヨナラを重ねるだけの人生に 推しの名前を刻み続ける
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推しのこと何も知らないんだ おかしいね 死に様だけは知っているのに
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華やいだバースデーケーキに憧れて 「命日おめでとう」一吹きの煙
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指を折り推しの齢を数えては 蝋燭を灯す「生きていればね」
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あの推しも星になったと言えたなら 白い欠片はあの子じゃないと
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柔らかな笑みを浮かべたその顔を 見ていたかった遺影じゃなければ
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最期まであの子が隠した感情を 私が抱えて走ってゆけたら
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幸せの意味を知らずに散る推しを “幸せにする” ただこの筆だけが
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納得がいかないままに沼に落ち 死角から刺され あとは滅茶苦茶
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好きじゃない いやまじ本当こんな奴 顔が良いだけ推しじゃないから
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顔だけは本当に良いんだモロタイプ 顔面優勝!性格はさておき
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