ココニャン
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満開の桃の花指し成る不思議孫の疑問はなぜなぜ続く
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色褪せた漫画の並ぶ息子の部屋へ孫来るを待ちカーテン開ける
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つくしく指先染めて老い二人雨音続くすごもりのとき
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皺とシミてんこ盛りにし鏡の中口角あげて諦めをつける
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セピア色麻疹の記載母子手帳五十手前の息子の記録
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庭に咲く切り花抱え墓参り荒れ吹く風がマッチを吹き消す
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春の鬱吾の駄作哥にバツをつけため息深く行き止まりなり
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ミツバチはイヌノフグリの花びらにしがみつくよに蜜を求めて
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散り初むる河津桜の木の合間覚えあるひと手を振り笑まう
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食卓の摘み菜の緑冴え冴えし畑に残さる黄花も笑まう
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リメイクの作務衣友より贈られてピッタリ身体に添い少し悔しい
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市が推しのフレイル予防講習へそれを恐れる歳となりたり
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新しく揃いの携帯色ちがい並んで座る老の脳トレ
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高台より眼下広がる梅花の海「いなべ梅林」風香り立つ
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もみ合いの湯気立ち上る「難追殿」裸男の汗しぶき舞う
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国府宮運び込まれた「大鏡餅」法被を濡らし雨がしとしと
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信州の味噌蔵に座す「貧乏の神」かなり本気で豆を打つける
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野良猫が声に振り向きじっくりと吾の顔見て立ち去りにけり
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枯草のいつものところ福寿草時をたがわず黄金にひかる
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年老いた姉妹のやりとり長くなり「かけ放題」はありがたきかな
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駿河湾カメラかまえて船の上真白く光る富士は惜しまず
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河津川にそいて桜の道進む露天タコ焼き呼び込みの声
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日の落ちた露天風呂より駿河湾溢れるお湯に罪悪感も
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立春の声を聞いたか枝先に律儀に梅の花のちらほら
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連れ歩くスマホ待ち受けありし日の愛猫のココ冷たく指に
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今もって哥の良し悪しわからねど通ずる思いに迷わずプッシュ
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何もかも高齢としのせいにし手を抜きぬ 食欲だけは衰え知らず
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豚汁を温め直す湯気向こう日の出早まり睦月も去りぬ
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青空に溶けて蝋梅咲き誇る寒の緩みも今日までらしい
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笑えないお笑いにわらう夫と居て温いぬく部屋には寒い沈黙
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