Utakata
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ひな ろくろう
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文語旧カナでしたが 口語自由律風なものも詠みたいと思っています
叙景 叙情 叙事とありますが 政治事はあまり受けませんね 茂吉 佐太郎が好きです
あとは方代 比呂志 誠夫 などです
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ベランダに落ちた蟬が転がっている 喧しく鳴いていた一匹の死
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三〇度かまだ扇風機で足りるエアコンは一階のわんこ専用
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辞めるから会社都合と書類には一筆書けと人事に頼む
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計画性停電なればロウソクの薄暗き灯で酒飲みにけり
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蟬曰く三年間も地下にゐし十日も鳴けばそれで十分
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散歩に出ると蟬が騒がしい夏休みの子供たちの笑い声も聞こえる
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洗濯物を取り込もうとベランダに出ると灼けたスリッパが足に熱い
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いつも買う油揚げは4枚入りだが見ると3枚入りに変わっている
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故郷の阿武隈荘に寝てをれば午前六時に鐘の聞こえる
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建売の家はやばやと売れたるか洗濯物のベランダに見え
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電話より少し震へる音聞こゆガンになりしと友人の声
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庭で蚊に刺された キンカンを塗っても塗らなくても治りは同じ
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朝早く散歩に出ても夏の暑さ 左右から蟬の声がうるさい
3
二階に来てはダメと言ってある犬が寂しいのか時々ドアの前にいる
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太陽に灼かれたスリッパは置き忘れたまま 洗濯物は乾いて揺れる
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蓮池に佇みをれば裏山でかなかな一つ鳴きそめにけり
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紫陽花の季節が終わり錆色の花びら 新しい夏の日差しが眩しい
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青鷺が石の上で水面を見ている いつ来るか分からぬ獲物を待ち
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女房は田舎で法要へわたしは家に残り毎日犬の散歩と花に水をやる
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女房よ居ない時には「あの人」とお前も子等に言はれてをるぞ
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抜け殻を目にする頃となりたるが蟬鳴く声の境内になし
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退職し吾の空けたるロッカーもしばらくすれば誰か使はむ
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夏の日に照らされた砂浜を歩くやがて波が来て足跡を消す
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ベランダに干した洗濯物が夏の日差しのなかで揺れる 空が青すぎ
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噴水は次々に上がり次々に崩れる 人生も永遠に繰り返すと
3
飼ひ犬もストレスと云ふ事ありて仮宅なれば四キロ痩せぬ
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買ひ物に乗るばかりにてバッテリー常に不足のランプの点きぬ
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四十年たちたる今も海岸であひし野良犬おもふ事あり
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赤い羽根募金の封筒がポストに用途が怪しいので今回から止めとく
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貝殻を拾って笑う君の笑顔 ああそのような時もありし
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