Utakata
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ひな ろくろう
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文語旧カナでしたが 口語自由律風なものも詠みたいと思っています
叙景 叙情 叙事とありますが 政治事はあまり受けませんね 茂吉 佐太郎が好きです
あとは方代 比呂志 誠夫 などです
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七日ほど鳴きゐて声のかすれしか蟬ジジと言ひ後の続かず
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来週はがんセンターに入院の友としばしの酒飲みにけり
9
貧相な役人さんが我が家に税金かけむと玄関に立つ
4
毎年ハエ取蜘蛛の子供が家のあちこちに出てくる ちょっと親しい
5
庭に刺して置いた棒の先に蟬殻 何処から出て飛び去ったのだろう
8
年に一度と高い鰻を買う 期待して食べたがタレが甘くて不味い
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室内で帽子取らざる欠伸して口を覆はぬ何時より増えし
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甲虫の羽の如くに女らは服よりシャツを出して街ゆく
5
その昔芭蕉が寄りし湯ノ本の殺生石に我も立ちたり
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マグリットの青い空 不思議な形をして浮かんでいる白い雲
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近づくと船虫が素早く岩の間に逃げる覗くと何十何百もいる
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飛んできた蟬が止まりそこねて飛び去って行った 電柱が残る
4
雷の嫌ひな犬や今頃は部屋の隅にてうずくまり居む
8
久々に飲もうと言はれ約ししが駅に出るのも億劫となる
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スニオンの夕日が海を染めはじめ人黙しをり廃墟の石に
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夕焼けに染まる空と海 来世とはこんな所かとひとり微笑む
9
8・6に「米日の中国侵略反対」のデモ終いには地面に寝っ転がる
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遊歩道にサンダルが一組落ちている 周りを見るが誰もいない
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自らが問ひ自らがが答へゐて酒は一人で飲むべかりけり
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台風の近づく海の波高く沖の人魚はいかにをるらむ
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冷蔵庫がやっと来た 女房は嬉しくてドアを何回も開け閉めする
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作業用手袋が道路の真ん中にパーの格好のまま潰れている
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鉄柵を越へたる葛の先端が虚空に伸びて左右に動く
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酔ひたれば何時死んだとて良いんだと言ふ友醒めて癌を恐れる
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マグリットのような空と雲おまけに半透明の月まで浮かんでいる
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稲取の金目と信じて買ったがパックの裏にミッドウェイ産とある
4
テレビではたかが経済貧乏で善いじやないかと正彦の言ふ
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気が付けば前ゆく老と階段をのぼる速度が同じでありぬ
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飼ひ犬は逃げたがりしが一秒で狂犬病の注射終はりぬ
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地球は人間を滅ぼすために熱くなり寒くなりたまには爆発もする
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