のぎしり
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定形の日記なのだと思っています

青空に映えて紅葉と柿の実がざわざわ揺れる風の冷たさ
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日々同じ住宅街に熊が出るどうやら奴は住み着いたらし/罠にかからないのだそうな
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日は差せど寒風痛し風音に紛れ聞こえる熊の警報/防災無線
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クール系入浴剤が二缶も中途半端で迎える冬に
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朝日差し錦の蛇がうねるよう山稜続く金襴きんらん纏い
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山は雪冷たい雨が葉の落ちた柿の木濡らす柿の実濡らす
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実際のホラーじゃないか外出れば狩られる恐怖そこにいる熊
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しもせぬが不要不急の外出ができなくなった熊の徘徊
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冬タイヤ今年あたりはまずかろなサイプ肩無し護謨ごむの硬直
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雨空に西高東低と聞けば間もなくだろと気も滅入る朝
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本当は強いんだよね猫に聞く飯食わせろと右手差し出す
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鉤爪も牙も持たずに鈍足で猫にも勝てぬ人間様だ/熊
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兄弟はいませんと言う母さんに叔父の葬式言えど言わねど
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新聞は四つ折り更にまた二つ全面痛し腕肩と指/それと視力も
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敷き詰めた柿の葉に散る銀杏葉いちょうの黄絶妙配置壁紙に良し
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状況を三十一文字に詰め込めば認知予防そのうちうたになりはせぬかと
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夜道で昔狸をよくひい突猛進飛び込んで来て/思ひ出
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雪降るし雪積もったらうずまるし無精演繹草刈りしない
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AIの聞き間違いの「お釈迦様」覚りもひらけ「お世話様」かな/留守電文字起こし
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折り方に名前ないらし粉薬分けては包む折り紙をする/母の薬
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毎年のことだが猫に閉め方を教えはするが閉めたら怖い/引き戸
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夜トイレいたら嫌だな柿の木の下あたり見る窓細く開け
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ちゃん付けで呼べばそいつがパスワードセーフモードで起動する母
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猫騒ぐそのうち熊も来そうだな窓から中を狸が見てた/庭荒れて
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床屋へと行く道今日もクマが出た髪伸び続け熊出続ける
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マグミット砕き潰したバナナ練りチョコソースかけ匙で飲ませる
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ADと言うTDKのカセットのギラギラが好きだった青春
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歪んでるその線ですら心地よい角度で折れる意思を持ってる
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誘うのでいきなり駆けて追いかける遊びをたまに猫としている
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押してみりゃ響いた前の内閣と違うと思い聞いてるラジオ
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