Utakata
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沢海 嵐川
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新潟の大学生 拙い歌があなたに届きますよう
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嘘つきな暦は春と云うけれど、水道管の凍った夕暮れ
16
20分後には出ていく夜行バス右手にバック左手に君
5
傾いた
O
r
i
o
n
の上アルテミス重なってまた離れてく月
11
彼方
(
あちら
)
にも咲いてるだろうか曼珠沙華 決して季節を違わない花
4
降り立つと踵の骨がぶっ刺さるような気がする終電のホーム
4
朝顔の様に君からツルが延び僕らの夏の観察日記
10
貝ガラを右耳にそっとあてる君また来る夏の音を聴く様に
11
夏休み冷房の切れた教室で君が爪弾く
F
m
a
j
7
(
エフメジャーセブン
)
7
ファイナンス・リースのような青春の最後かもしれないこの夏休み
8
裾少し折り上げ歩く砂浜の
足跡は波と海へと帰る
8
まっさらな夏をまとった君のこと秋にはきっと
永遠
(
とわ
)
にしてやる
14
二人掛け電車の座席で寝る君の跳ねた前髪そっと手で梳く
13
君の手を寄せる勇気が出ないのは繋げば僕が
短絡
(
ショート
)
するから
8
「夕立だ!」子どもみたいにはしゃぐ君今日は二人で濡れて帰ろう
12
鈴懸
(
プラタナス
)
並木の葉擦れ木漏れ日と戯れている君の前髪
10
岬へと続く階段思い切り君の手を取る 僕だけに凪
10
君を待つカフェでの虚無とコーヒーと
刻
(
とき
)
をうめてくエリック・サティ
18
夕焼けの色を模写したまるい花 梅雨が忘れていった紫陽花
8
遠くから途切れとぎれに聞こえくる公約の声自習教室
4
この空の延長線上 梅雨と夏 争う音か
空
(
から
)
のかみなり
9
梅雨明けの間近の空の片隅に銀に輝く雲を見つけた
3
あと少し君と一緒にいたいからわざわざ歩く
遠回りの道
(
クリティカルパス
)
4
金曜の6時間目は上の空貴女に会いたい小さなこの
孤悲
(
こい
)
12
梅雨の午后古文の授業は教科書が海月の骨の御扇になる
8
ニュースには茶を摘む人ら
新緑
(
グリーン
)
をこぼさず集め
八十八夜
(
ファーストフラッシュ
)
6
誰も居ぬ茶畑にも日燦々と降り注ぐ昼八十八夜
8
桜散る一ひら二ひら舞い上がり枝、木、道、風、僕をピンクに
8
目の前の君が見えないほどに散る桜並木を並んで歩く
7
出来るなら奪いたかった東京へ旅立つ君の学割切符を
7
来年度使う重たい教科書の知識こぼさぬよう持ち帰る
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