Utakata
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冬村窓果
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夜の感傷と一抹の寂しさ、それから道中での思いつき。
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初恋を当然の顔して話すあなたに隠る小さきひかり
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手の甲に磨りガラスぽい裂けがある もしやウワサのあかぎれですか
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十は先遠く離れた駅で降り 近くであればあるほど知らぬ
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パソコンをさんざ眺めたあとに乗る電車はゆらりゆらと揺れてる
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ある意味で区切りだったのかもしれず 一年の計はおみくじにない
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知らぬ間に再出発の肩書きを背負わされてたぼくらは無垢で
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水曜を胸を躍らせ待っている ちょっと安めに映画を観たい
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指先を冬の真水に浸すのと同じくらいに空気が寒い
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神さまがかけるのかもねあの月を半分にして唐揚げとかに
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歩くには向いてない靴ばかりだよ 傷じゃないからそれが人生
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寝て起きて半日あったら終わるかな もっと前からやっていたらな
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寝て起きて午後五時までが期限です 時間やばいか?まだ間に合うか?
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ほんとうはダメなんだけどパソコンの充電ないし頭重いし
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どうしてか目と鼻の先仰け反ってひた走るよな期限前日
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突然のバッタにそっと見なかったふりしてぼくが逃げ出しました
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素馨から「可憐」へ飛んで『堕落論』 あわれむべきの意を考える
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見上げると壁に小さなバッタ色 そっと隣へ逃げ出した秋
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やることはたくさんあってやばいのになぜかトップに余事が立ってる
7
手
遊
(
すさ
)
びでやっていたこと褒められて嬉しいけれど気まずくもあり
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なにくれと「可憐」について考えてひとの堕落へたどり着く今日
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あなたからふわりと過ぎる炭の香は清潔感ともしや言えたり
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いつもより一本早いだけなのに世界が変わって見えた境い目
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雨降りを知って知らずか入れたままいつかの傘にすくわれる帰路
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なきあとののこる目尻とその頬のやわさいとしさ ことばにならぬ
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神さまはきっとあのひとそこのひと わたし以外はみなひとでなし
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神さまは人の心のなかにいる みえないものは大抵そうです
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流灯の物悲しさはたましいと見てか行く末考えてか
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選択を面倒がって一足を履き倒すからそこが見えるの
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気が付くといつも冷たい指先はおなじになれないようでさみしい
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「護るよ」と昔誓った弟と同じ名をもつキミに出逢った
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