冬村窓果
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夜の感傷と一抹の寂しさ、それから道中での思いつき。

はじまりの日だった昨日のことばをまた一年間抱えて生きます
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おめでとうその一言で救われます今日という日の祝福でした
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はじまりを誰にも言えずに抱えて生きた知らないままで終わった
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久々に心底ほしいと思ったのに本屋には置いてなかった
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きみをみるのがすきでした夕色の来るはずだった明日がほしい
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あまりにも早すぎた別れだと思ったよどうしてあった隠し事
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今までに言われたことが過ぎる午後こんな形で知りたくなかった
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やるやると嘯いたまま過ぎてゆく有限だとはわからぬままで
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後悔をいつだってよく解ってたそれでも残る課題の山よ
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また明日と何の気なく別れ際に吐く無邪気さよ明けよどうか
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明日ゆくためあるいてはきたの星に誘われてただの一度を
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いとおしさ振りきれそうな心地でも思ったよりも伝わっていない
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春先のほのかに笑んだあたたかさ それは昼時の微睡みに似た
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悲観して貶して沈むようなひとくるしいだけで生きてはゆけぬ
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うまれると知っていましたきみのこと〝 ソレ〟とは別だが気に食わない
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とおいよる逸れたあの日窓のそと気付けばきみを思って耽ける
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まじないとのろいの区別がつかずに解いてしまった今は亡き愛
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愛だけは夜のぼくすら救わない そう知るために一生を賭す
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沈めない死にたくはないそれでもと足掻いて伸ばす『て』の醜さよ
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コンクリの雨で満ちたる凸凹にひかり透かせば花火のやうだ
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さあこれで名実ともに春が来た 一週間後せまる卒業
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一文字辛いに足せば幸せになると言えたら幾許の祥
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失ったままの標を探してる代わりになれぬ導きの眼だ
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感傷の一言をただ記号へと無意味におこすコピーライター
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いつさくと肩の上乗る子が問えばまだだまだだと焦らす桜よ
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「ああ」とだけ溜め息を吐く君の白さが僕を暑くするのだ
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〝 愛おしさぜんぶ抱えて生きてきて 〟そんな願いは叶わぬ戀だ
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寂しさと哀しみだけが埋められず産まれたままの無造作に棲む
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これだけは埋まらず悲しい夜の色取り残された夕の残り香
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自覚なく過ぎゆく月の気の急きに実感できぬ冬の訪れ
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