松本直哉    フォロー 9 フォロワー 9 投稿数 338

雨音のとだえし夜半の闇の奥虫の音きけば秋ふかまりぬ 

惨憺と臓腑あらはに折れにけり野分すぎにしのちの松の木 

単線の終点に立つ秋の暮れ来世は鹿に生まれかはらむ 

オリーブのあぶらのやうなかなしみに茄子をひたせばにほひ立つ紺 

月かげの白く照らせる頬杖の雲のはたての人を恋ひつつ 

しんしんと屋根ふむおとにめざめけりあさいちばんの瓦屋さんの 

オムライス素麺そばのヘビロテの夏もをはりぬ主夫のあけくれ 

法師蟬きれぎれになくひるさがり墜死の友にあふゆめをみし