カミハリコ
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月に手が届かないままキスしよう「かみさまちょっとあっち向いてて」
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夜が満ちた瞳で未来について話したって虚しいだけだ
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夜明け前 送電線で囲われた藍色の中に神様を見た
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夢の中いつもその手に届かない眠りに落ちる前の足踏み
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ひとつだけあの世にもちこめるのならあなたにします うれしいでしょう?
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つくりものみたいにうつくしいなにもかもてのひらのうえでくだけてしまえ
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時限式で終わりを迎える恋だった 螺旋階段から手を振って
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くちづけと同時に皮膚へ食い込んだこの爪はやく折れてしまえよ
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ありったけかき集めた憎悪たちをノイズまみれの両手でつつむ
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この肌に残らない傷は傷じゃない 夜のとばりはしずかに落ちて
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延々とたまり続ける希死念慮一〇〇個あつめて地獄へいこう
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記憶の波打ち際から呼ぶ声はいつもひとりじゃないから困る
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さかさまに広がる世界蹴り上げて宣戦布告を届けに行こう
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くちびるで瞼をなぞる怖い夢見ませんように目覚めませんように
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きのうから一ミリずつずれていくような気がする皮膚となかみが
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目を閉じて知らないひとについて行く一〇一人目で最果てに着く
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死ぬまでの時間稼ぎで生きている あしたはどんな本を読もうか
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この先は恋には含めないでくれ 月がこころに刺さり続ける
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生贄に必要なのは一回も縛られたことのない薬指
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ただしい世界に嫌われたぼくたちは祈りを捧げる神を持たない
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流れ弾くらって流す血よりも赤いその瞳に映る太陽
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あなたの綺麗な肋骨が隠してた心臓もやっぱり綺麗
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待つ人も名前もないまま納まった棺の蓋はいつでも重い
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きみをおいしく食べるため空腹とレシピの他に何が必要?
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どこまでも馬鹿になれるねこの手さえ離さない約束があるなら
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「たましいの重さは21グラムなんだって」「じゃあ試してみよう」
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この体全部使っていいからあなたが死ねない理由にしたい
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音もひかりもない闇で生きてきた孤独の味をいつか教えて
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肩越しに見上げる世界はうつくしく手のひらにつかむ確かな未来
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左胸の奥の奥から滲み出るこの熱情を何と呼ぼうか
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