むらさき
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雅俗・調べ・時間

この葉この葉ひらりひらりと夢に堕ちまた生まれむと朽ち果ててゆく
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虹の色のおのおのとけあふことのなくおのおの立ちておのおの光る
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すきとほるさがにいと深く交はれる。彼は元彼女He was a female彼女は元彼She was a male
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虹のうち茜さす地に近くあるむらさきまとひすみれとならむ
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空色の天窓の下に歩を進め目をつむり陽の瞑想となる
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木塀よりすつくと背のびする秋の貌のまま立つひまわり黄金
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消えてゆく夢とうつつのあはひにて零るる歌くづ雨音として
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晒さずにまことをうつすすがた見ゆ雲ゐに光る月の裸体に
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天空には十字を引ける飛行機雲きもち良さげの四等分の
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裸木の梢にすける曇天に鳥の巣すわる幸福として
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風の巻く野火の呑みこむ街揺れて灰に固まる泪のかたち
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野火の禍に冴ゆる雨と気おくりたし風よ鎮まれ安らぎたまへ
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狂ひつつあるあをき星の風の群れ楽園Paradiseを消す 神のご加護をGod bless you
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藍いろの闇のなかにて星ぼしとなりてゐる若き人びと見あぐ
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薬禍とか人間禍とかさまざまなる禍をめぐらせて星を数ふる
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白きなる影の降り積む冬の日にことのはもただ白く降り積む
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この街を水底に沈めたゆたへば泪の色も消えてゆくらむ
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よろこびの音知りてゐる老猫の朝な夕なの、鍋、瓶、器
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何となくぼんやりしてゐる月の夜の冬のぼんぼり灯してをりぬ
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青きインク薄きより濃きへ染め上ぐる天つなる空の一枚の夢
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ろごろごと喉鳴らす音にはこぶし効きいぶし銀なる老境の猫
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冴ゆる刃に身を晒しゆく冬野菜まな板の上にニルヴァーナあり
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銀杏ふる小径を走りぬけてゆくライオンのぼうし黄金に消ゆる
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うつすらと花いろに白き波を引きみづゑに解くる西風の空
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銀いろの合はせ鏡のそのなかの夢とうつつの隧道ずいだうつづく
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愛ほしき気持ちを半ぶん飛ばしくるセミコロン;笑まひ)ウインクをする ;)
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惜しきこと伝ふる最短書簡なるコロン:スラッシュ/残念無念 :/
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点ふたつコロン:と飛ばし閉じかつこ)忠実まめなる私信のさいごに添ふる :)
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ラジオより流るるハモニカ週末のスローテンポを遠退とほそけてゆく
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冴ゆる雨に打たれもみづる南天の葉に虹の綾 摑む能はず
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