刺草キロ
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1972

シニアスタッフの営業マンです。同性同世代の歌に特に反応してしまいます。また、にわか相撲ファンです。

このくらいの寒さがちょうどいい 坊主頭は気温センサー
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満月や煙草吸う間に少しづつ 角度あげたり1センチ1センチ
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もしヤモリ家守君 僕の家にも出てきたら 亀と一緒に育ててみたい
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糸魚川 翡翠の浜を車窓から 大火の跡は瞬間に過ぎ
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紺霞む越中湾の水平線 大風車おおかざぐるま電気を作り
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金沢も重き衣を脱ぐ頃に 月めぐりては花も咲くらむ
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金沢の萌黄の色の丘の奥 なお白重き遠き峰々
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カルディで買ってはいけない甘い罠 ハニーローステッドピーナッツでさら呑み
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見渡せど富山石川雪消えて 関東平野と変わらぬ景色
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「ひとひらの記憶剥離す白木蓮」類氏のこの句に怖れも安堵も
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コートなど暑いと言い合う男たち きっと北国の人出張帰り
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水蒸気たっぷり含んだ空気吸い 肺の中にも春を取り込む
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少しだけ罪悪感を薄めても お代わりしてもた麦飯カレー
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瀝青が水吸う道に立ちのぼる 冬の終わりの雨の匂いよ
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柔らかく懐かしような気にさせる 何の匂いだ雨の匂いだ
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同時代 同じ日本で起きたこと 二万に近い同胞の死は
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あの時は和歌山にいた私さえ どすんと感じた巨大な槌を
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阿炎の手がお約束のよに伸びてゆき 新横綱はなすすべもなく(想定してなかったの?)
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干しシシャモ尾から腹へと食べてゆき 頭を捨てるなんと残酷(私の食べ方)
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酔いどれて万年筆を辷らせば へマムシ入道鼻で嗤いて
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痩せるため月8回の水泳も おなかはカバで肩だけゴリラに
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春がすみ富士の姿は隠れたり 空樹の塔も薄くおぼろに
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褥瘡がつかぬようにと転がして 介護士たちの仕事は夜も
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「春眠暁を覚えず」ってエッチなうただと教師に教わり(眠いだけじゃん)
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ぼた雪の混じる雨降る千葉の夜 電子タバコの吐く息白く
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曇り空スーパー銭湯露天風呂 こんな日はただ温まるのみ
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三十分浸かっていてものぼせない 外気が5℃の露天風呂なら
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旋盤やワイヤー加工機、成型機 油が香る私の顧客(伯耕さんへ返歌)
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三月は数字合わせに奮い立つ 営業マンの哀し本能
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無理してたスリムジーンズあきらめて こりゃ楽ちんやストレート履き
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