Utakata
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海野水屑
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み-くづ 【水屑】 水中のごみ。つまらないもの、役に立たないもの、はかない身の上などのたとえに用いられることが多い。
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君のため死ぬとか言う気はないけれど小走りになるくらいはするよ
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おい貴様 泣いても無駄だ 午後ティーを午前に飲んだ罪で逮捕だ
3
夕立の後はいっそう透き通るラムネの瓶と晩夏の記憶
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女の子が少女になったその日からスマホに住んだピンクのうさぎ
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来世では眩い葉月の陽だまりを歩くあなたの影になりたい
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「好きな奴いるってマジで? 誰だろう」「アンタにだけは分からないわよ」
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あの人の面影のないこの街で今日も私は死に損なった
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朝5時の新米ニュースキャスターが告ぐ若者の人間離れ
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式場で言う「おめでとう」の右側に「好きだったよ」とルビは振らない
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さよならも言わせてくれぬ歳上の遠い背中に唇を噛む
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君からの大好きだけが欲しかった十五の僕に線香上げる
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しあわせになるのが下手な僕たちは惰性で生きて慣性で死ぬ
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ゆるゆると首を横に振る扇風機 お前も僕を否定するのか
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親戚の子供に笑いかけている まともな人の振りをしている
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待ってろよ 今すぐお前のとこに行く 夢で逢えたら、なんて言うなよ
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生まれ変わる方法未だ見つからず 資源ごみにもなれない僕ら
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醜悪な肉で得られる肩凝りがそんなに羨ましいか雌共
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教室の窓の外では致死量の夏に生徒が殺されている
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脱衣所の鏡に映る肉体が汚く見えて眼鏡を外す
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部屋干しの下着のそばで香をたく これが現代貴族の贅沢
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打ち寄せる波と目が合ったあの夜から ざざぁ、ざざぁ、と耳鳴りがする
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水無月の雨に溶かされたましいは排水溝に流れ出てゆく
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雨降る日君が「綺麗」と褒めてくれた髪を切ったよ もう会えないね
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長いのが好きとあなたが言ったから 髪よ、なるべく早く伸びろよ
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味気ない世界を甘くするための小さじ一杯分の優しさ
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流れゆく海の水屑は砂浜の君の背中に手を振っている
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いつだってきみはぼくのヒーローになる 今から行く、の一言だけで
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潮騒がもういいだろと叫んでる 塞いだぼくを呼び続けてる
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道端で猫の死骸を見た君はきっと天使より美しく泣く
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熟れすぎて腐ってしまうくらいなら少女のままで死んでいきたい
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