Utakata
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大げさに大事にしまって持っている蟻も生じない甘い考え
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よくないよ 花が枯れてる玄関にゆがんだ景色つまんだ埃
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目を覚ます頃にはきっと助けてね ありふれた街で待っているから
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空っぽの浮ついた僕 わかんなくなるくらいまでありあまる僕
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まぼろしに泣かれるたびに慰める僕を慰める僕がほしい
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暗闇の電子の海を漂ってどっかのだれか必死のデータ
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祝福の朝に目覚めたあなたには届かないから雨の月光
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井戸の中 落とす声に誘われて ロバの耳より短い命
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生きていたい当たり前だねそりゃそうね 生きて痛いのもそりゃそうか
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レンチンでおいしいパスタ増えたよね わたしを超えるやさしいコスパ
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わかってる わざとじゃなくて止まらない 始まらないこと知って涙が
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踊りだす日陰と日向揺れながら追いかける風ふうと流れて
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キャラメルの焦げ付くほどのおいしさを目指してわたし炭となり消ゆ
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それぞれが立って笑ってこちら見る また忘れてく
急
(
せ
)
く季節たち
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ごわごわの気持ち悪さにアイデンティティ かなしみの夜このまま続けて
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真っ当な身体を形成するために葛藤捨ててただ生きていけ
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感情をしまっておいた部屋の隅 割る棚の皿いつ終わるかな
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生き急ぐわたしの心の快速に乗る細胞が不安に喘ぐ
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いかないでいかないでっていえたならそれでよいのにそれだけなのに
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びっしりと心を埋める猛烈な後悔の念 変に延々
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お雑煮もおからみ餅もお汁粉も正月過ぎても好きなら食べろ
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快晴の並木を歩きふと見上げ葉裏に認める澄んだ緑よ
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会場を知らせる葬儀の看板が知らない誰かを現世に戻す
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蒟蒻を初めて作った人たちを想ってふるえる蒟蒻の子ら
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特別なきもちを深く携える何でもない日の炊き込みご飯
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かなしみの涙を流す内臓にそっと触れ添う
心蝙蝠
(
こころこうもり
)
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青空を邪魔するように浮かんでるこの気持ちごとちぎれてく雲
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あの会話いつだったのかも忘れててもういっかっていつかっていつ
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水面のバニラアイスに手を振った 乗せた氷の行方も知らず
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しゅわしゅわの炭酸らしさの夢を見て たださやわかに爆発してく
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