水中都
218
114
投稿数
404

最近体調不良でいいねお返しできていません。ごめんなさい。

除草剤手にする吾を怯(ひる)ませり ひとすぢ立てる雨まつスギナ
16
産まれの夜 吾を照らした 夕月よ つゆのさだめの夜も 照らしませ 
10
宙(そら)の果て 目にはさやかに見えねども 果てを自在に観(かん)ずれば如意(にょい)
9
薫風よ さらば浪花のモーツァルト 世をゆけば聴く そこにかしこに
16
おやと子も 花のいろほどさまざまに 星のうみほど深く静かに
19
身じろぎを取り沙汰されし太陽も 幾つの母子 見て今あるや
12
老いた背を小さくまるめ朝マック ふたつトレイを持つ子の来たる
15
夕闇の雲を鉋(かんな)に音削(そ)げば 今宵禽獣(きんじう) 息ぞ絶へなむ
13
夕ぐれに点けっぱなしのラジオから野球中継 不意に父の香(か)
21
新月に 波を乱さる宵ラジオ 声もこごえし ビリー オネスティ
10
晴れの日を五つ数えてからすの子 煙りて消える西は山の端
11
(あほなこと しとぅとあんた あほなんにぃ) 遺影の笑みに 母おもう午後
17
立夏やてェ? そんなんぜったい嘘やんか~ 今葉月やろ? 葉月やゆうてぇ…
9
かねてあるあやめも今朝は露となり けだし子らの手には紫
9
青空に不意の東風(こち)吹き黒揚羽 また逢うたなと貴婦人ぞ笑む
9
妄執の我が我追ふ黒き森 指に触れては消ゆ ダフネの座
5
『拙蝶(てふ)も舞ふに理(ことはり)求めざる 汝(いまし)が舞ふに 何ぞ理(ことはり)』
6
みちゆきに同行(どうぎやう)の人なかりせば 己(おの)が終(つひ)さへいかで知るらむ
11
独り行く路傍に去年(こぞ)の花と蝶 あくる年にぞ あはじと思ふ
10
市場(いちば)なる媼(おうな)に母を思ほゆれ やがてつつじも雨に染むらむ
11
雨音も月の光も往く雲も海もわれらも生きつ滅びつ
22
雨音を数ふるうちに産まれ生き老いて病み果てまた産まれ来る
11
人は無く やがて来りて仰ぎ見て また来ずなりて 月のみぞある
7
雲の来つ 月を泳がせ 雲の去る 永劫の夜 永劫の海
6
月に染むこころの裡(うち)に琵琶の君 無間(むけん)が淵(ふち)に謡(うた)ふ青衣(しょうえ)の
7
生滅(しょうめつ)を歩む重さも明滅(めいめつ)の刹那(せつな)に帰(き)せば空(くう)も空(くう)とし
6
降る雨よ 明日は竈(かまど)となるこの地 瀬織津姫の憐み給ふ
7
泣く子をば父の後生と思はする 擦りあふ袖に 幸(さき)あれと祝(ほ)む
11
指で引く 自治体指定ごみぶくろ 二枚出てきた めっちゃはらたつ
16
われひとりシャツを繕ふ侘びしさも 針で指刺し「んぉ!」と吹き飛ぶ
12